かつて『Why Women Need Fat』という本を、カリフォルニア大学サンタバーバラ校進化生物学のスティーヴン・ゴーリン教授との共著で発表していた米ピッツバーグ大学公衆衛生学のウィル・ラセック教授。彼は長いこと“冬眠前の熊や凍てつく北極海に棲むクジラでもあるまいに、なぜ哺乳類の中でヒトの女性だけが体内に30%もの脂肪を蓄えているのか”ということを研究してきた。やっと見つけたその答えは、赤ちゃんが脳の発達のためにその中のDHA(ドコサヘキサエン酸)という成分を必要としているからというものであった。