2015年WRC世界ラリー選手権の開幕戦モンテカルロは23日、SS3~8のデイ2が行われ、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が総合首位を獲得した。シトロエンからスポット参戦しているセバスチャン・ローブ(シトロエンRS3 WRC)はサスペンションにダメージを負いながら、ステージを完走。しかし、サービスパークへ向かうロードセクションで走行を続けられず、デイリタイアしている。
初日を総合首位で終えたローブは、デイ2最初のステージで最速タイムを記録。総合2番手のオジェとのギャップを28秒まで拡大した。続くSS4、SS5ではオジェが反撃し、差を3秒まで縮めるなど白熱した争いが展開された。
SS6は予想以上に路面が凍結しているコンディションとなり、スタッドレスタイヤを装着していたローブは苦戦するかと思われたが、ステージ2位を3秒突き放す速さをみせトップタイムを記録。オジェとの差を6秒まで拡げることに成功した。
しかしSS7とSS8は泥が多い路面コンディションとなり、出走順が14番手と遅いローブには厳しい展開に。SS7はオジェがステージ2位、ローブはヘアピンでのミスもあり14.6秒遅れのステージ5位となったため、オジェが総合首位を奪取した。
デイ2最後のSSでは、オジェがトップタイムを記録し総合首位を維持。8秒差でオジェを追っていたローブはアクシデントに見舞われてしまう。
「路面が凍結していたんだけど、ほんの少しブレーキを踏むのが早すぎた。それでマシンがスライドして岩にぶつかってしまったんだ」とローブ。このアクシデントで左リアサスペンションを損傷してしまう。ステージは完走したものの、総合順位を10位まで落としてしまった。
その後サービスパークへのロードセクションで、走行を続けることができなくなり、デイリタイアを決断。ペナルティにより総合15番手へ後退。トップのオジェとの差は10分8秒まで拡大してしまった。
ローブの脱落により、総合2番手はフォルクスワーゲンのヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が獲得。オジェとの差は1分45秒となっている。3番手もフォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセンが獲得したため、フォルクスワーゲンがトップ3を独占しデイ2を終えている。
Mスポーツのオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が総合4番手、シトロエンのマッズ・オストベルグ(シトロエンDS3 WRC)が総合5番手となっている。
デイ1で電気系のトラブルがあったロバート・クビカ(フォード・フィエスタRS WRC)は、SS4、SS5、SS7でトップタイムを記録する活躍をみせた。しかし、最終SS8でコースオフやパンクのアクシデントがあり、最終的に首位から14分遅れの総合28番手でデイ2を終えた。