フォース・インディアF1チームは21日、2015年のマシンカラーリングと今季仕様の新しいノーズを発表した。
2014年のコンストラクターズ選手権でマクラーレンと激しい争いを繰り広げ、中団グループでトップの地位を確立したフォース・インディアが、さらなる高みを目指して開発した『VJM08』の新カラーリングを、今年23年ぶりにグランプリを誘致するメキシコの地で発表した。
今年もニコ・ヒュルケンベルグとメキシコ人ドライバーのセルジオ・ペレスを起用するインドチームは、テルメックス(Telmex)、テルセル(Telcel)、クラロ(Claro)を傘下に収めるメキシコの通信企業アメリカ・モビルとの契約延長に加え、同国のテキーラ製造会社ホセ・クエルボともパートナーシップを結ぶなど、急速にメキシコとの関係を深めている。
この日の発表イベントも、アメリカ・モビルを率いる同国の大富豪カルロス・スリムがコレクションを所蔵するメキシコシティのソウマヤ美術館で開かれ、近年では少なくなった大掛かりな発表スタイルのもと、新車のカラーリングがお披露目された。
多くの報道陣がフラッシュを浴びせる中、ペレスとヒュルケンベルグによってアンベイルされたマシンは、これまでのカラーイメージを大胆に塗り替えるシルバーとブラックのスタイリッシュなカラースキームに、オレンジのラインを走らせたものに変わった。
また、お披露目されたマシンには、2015年規定に沿ってデザインされた新しいノーズも装着され、昨年レッドブルRB10が採用したポッド状のキールノーズに似た処理を見て取ることができる。
フォース・インディアは、今回のイベントをチーム体制とカラーリングの発表と称しており、完全な2015年仕様の『VJM08』は、2月19日から始まる2回目のプレシーズンテストで明らかにする見込み。チームは今年、ブラックレーにある50パーセントモデルの自前の風洞に変えて、ドイツ・ケルンにあるトヨタの60パーセントモデルの高性能風洞を使用。バルセロナまでの3週間に、この風洞でさらなる開発を進める構えだ。
なお、初回のヘレステストには、2014年型のVJM07を走らせることにしている。