FIAは2016年から厳格化されるF1スーパーライセンス発給条件に関し、時には特例を認める場合もあると認めた。例えば2010年のミハエル・シューマッハーの場合は新規則に当てはめると条件を満たしてはいないが、ライセンスを発給するだろうとFIAは述べている。
2016年に向けて発表されたスーパーライセンス発給の条件には、有効な運転免許を持っていること、18歳以上であること、指定された下位カテゴリーに2年は参戦していること、最近のF1マシンで300km以上走行した経験があることなどが定められていると共に、スーパーライセンスポイントを過去3年の間に40点以上獲得するか、前年にF1に5戦以上参戦あるいは過去3年の間に15回以上参戦する必要があると記されている。
例えばミハエル・シューマッハーが2010年にF1に復帰した際には3年間のブランクがあり、スーパーライセンスを与えられる条件を満たしていないことになる。
しかしFIAは、特別な場合には、現在レギュレーションに記されている条件を厳密に満たしていなくても、世界モータースポーツ評議会(WMSC)に対しライセンス申請を受理するよう求めることが可能であると認めた。
「新しいスーパーライセンスシステムを定めた目的のひとつは、最近起きているような多数の例外を避けることだった」とFIAのスポークスマンは述べた。
「だがもちろん真の例外もある。たとえばミハエル・シューマッハーがそうだ。今後もWMSCと協議するケースはある」
しかしながらそういった例外が頻繁に認められるわけではないとFIAは強調している。
たとえば、メルセデスのリザーブドライバーであるパスカル・ウェーレインとウイリアムズのテストドライバー、スージー・ウルフはテストである程度の距離を走ったとしても、現時点ではすべての条件を満たしていないため「2016年のスーパーライセンスの資格は持たない」とFIAは明言した。
来年から導入されるスーパーライセンスポイントに関しては、適切なシステムではないとの批判も出ており、ルノーはFIAに話し合いを求めたといわれている。