2015年のダカールラリーは15日、サルタ~テルマス・リオ・ホンド間520km(SS194km)のデイ13が行われ、総合首位のナッサー・アル-アティヤー(ミニ・オール4レーシング)が前日に続きステージ制覇した。総合3番手につけていたヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)はメカニカルトラブルにより優勝争いから脱落した。
この日のステージ優勝争いは、1位から4位までが1分以内となる接戦となった。ステージを制覇したアル-アティヤーは「必要のないリスクは冒さなかったけど、良いリズムを掴むことができたんだ」とコメント。27秒差のステージ2位を獲得したオルランド・テラノバ(ミニ・オール4レーシング)は「ぬかるんで滑りやすいところがあって、注意して走らなきゃいけなかった。だから限界までプッシュしてないよ」と語った。総合2番手のジニール・ドゥビリエ(トヨタ・ハイラックス)が39秒差のステージ3位となり、総合首位のアル-アティヤーとの差を29分としている。
WRC2クラスに参戦し、今大会がダカールラリー初参戦となるアル-ラジは、総合3番手の座を確実なものにしていた。しかし、ビバークを出る前にメカニカルトラブルが発生、その後もステージ序盤で再びマシンをストップさせてしまい、優勝争いから脱落することとなった。アル-ラジの脱落により、総合3番手はクシシュトフ・ホロウィッツ(ミニ・オール4レーシング)となっている。
デイ12でマシンが宙返りする大クラッシュを起こした前大会王者ホアン・ナニ・ロマ(ミニ・オール4レーシング)は、メカニックによる夜を徹した作業の末、マシンは走行できる状態まで回復した。しかし、レースディレクターはステージへの参加を許可しなかったため、この日は走行することができなかった。
大会前は優勝候補に挙げられつつも、思うような結果が残せていないプジョー勢は、ステファン・ペテランセル(プジョー2008DKR)が2分16秒差のステージ11位に入り、総合11番手まで浮上した。ペテランセルは「ラリーが始まる前は、デイ2まで走りきれるかどうかすら分からなかった。それでも、ゴールまであと少しの所まで来れているから満足しているよ」とコメントしている。
四輪市販車部門での連覇に挑む日本のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、この日もノートラブルで快走。クラス2番手のニコラ・ジボン/三浦昂組がステージ39位、クラストップの三橋淳/アラン・ゲネック組が23秒差の41位となり、変わらずクラス1、2位の座を保っている。トラッククラスの日野チーム・スガワラ勢は、菅原照仁/杉浦博之組516号車がステージ29位でフィニッシュし総合17番手、菅原義正/羽村勝美/若林葉子組524号車はステージ42位でフィニッシュし総合30番手となっている。
ダカールラリー2015のデイ12ハイライトは、J SPORTS 3で22時~22時30分に放送される予定だ。