NASCAR元王者のカート・ブッシュ、「かつてのガールフレンドは殺し屋」と証言

NASCARスプリントカップ・シリーズに参戦しているカート・ブッシュは13日、デラウェア州ケント郡の家庭裁判所に出廷し、元ガールフレンドのパトリシア・ドリスコールは“訓練された殺し屋”なのだと証言したと英AUTOSPORT.comが伝えている。

　2004年のシリーズチャンピオンで、現在はスチュワート・ハース・レーシングに所属しているブッシュは、昨年9月に開催されたNASCARのドーバー戦の際に、モーターホームでドリスコールに暴行を加えたとして警察の捜査を受けている。彼はこの件に関して、事件の1週間前に別れていたドリスコールが予告なくモーターホームに現れたため追い払おうとした際に、誤って彼女の頭部を叩いてしまったのだと主張している。

　今回は、ドリスコール側がブッシュに対して接近禁止令を求めたことから、ケント郡の家庭裁判所で4日間のヒアリングが行われた。その中でブッシュは、ドリスコールがスナイパーライフルで麻薬王を暗殺したこともある殺し屋なのだと証言した。

　ウィルミントン ・ニュース ・ジャーナルは、ブッシュが自身の弁護士からの質問に答える形で「まわりのみんなは僕のことをクレイジーだと言うけれど、僕は内部で直接それを見ているんだ」と証言したと伝えている。

　ブッシュは、ドリスコールが時折傷を負って“仕事”から帰ってくることもあったのだと説明。ある時には、ドリスコールが迷彩服とブーツを着用して外出し、血まみれのナイトガウンの上にトレンチコートを着て帰ってきたこともあったのだという。

　一方のドリスコール側は、法廷ではこの証言に反論しなかったものの、その後AP通信に対して「わけがわからない」と語っている。

「訓練された暗殺者だとか殺し屋だとかいう証言はばかばかしく、根拠もありません。私の信用を傷つけようとしています」

　なお、NASCARのチェアマンを務めるブライアン・フランスは昨年、ブッシュの暴行容疑に関して、捜査が終了するまで「慎重に注目していく」と語っている。