1月15日午前放送の情報番組「ノンストップ!」(フジテレビ系)で「正月離婚」なる特集が組まれ、ネット上で話題になっている。年末年始に離婚を切り出す妻が増えているといい、番組ではこんな30代女性の声も紹介されていた。
「私が旦那さんに離婚をしたいって言いました。年末で、年明けには気持ちを整理しておこうかなって。新年は新しい気持ちで迎えたいなって」
弁護士は「夫は反論や否定をせず傾聴しろ」とアドバイス
番組に出演した堀井亜生(ほりいあおい)弁護士のもとには、年末年始に「妻の方から」離婚相談に来るケースが年々増えているという。相談件数はクリスマスから三が日が多く、「元日にも離婚相談があった」そうだ。なぜ正月に離婚を考えるのかというと…。
「年末年始はイベントが多く、家族で顔を合わせる時間が増える。今まで積もり積もった我慢が爆発するのが、年末年始なんです」
番組では典型的な事例として、年末の大掃除の際に「夫の借金」が発覚したケースや、夫の「浮気相手」から突然子ども宛にクリスマスプレゼントが届いたケースが紹介された。
こうした事例に、タレントの神田うのさんは、夫の責任を指摘して憤る。
「(こういう夫と)結婚しちゃった場合は離婚しかないですね。頭来ますね」
さらには、普段まともに育児をしていない夫が実家へ帰省した際に「過剰なイクメンアピール」をしたために、妻がブチ切れたケースもあった。このケースに関してうのさんは、「奥さんの方が常に自分の不満を夫に言えばいい」と、日常的なコミュニケーションの重要性を強調する。
これには堀井弁護士も同意し、普段から話を聞いて「妻のストレスをためない」ことが正月離婚を回避する手段なのだという。仮に正月離婚を切りだされても、
「オロオロせずに、奥さんの離婚理由をしっかり聞き、反論したり否定したりしないこと。そうすると回避できる場合もあります」
とアドバイスしていた。
「みんな辛抱が足らないのでは?」との声も
厚生労働省の調査によると、2014年の婚姻件数は64万9000件。離婚件数は22万2000件で、「夫婦の3組に1組は離婚する」状況が続いている。
番組では、正月は夫に不満をぶちまけ離婚を切り出したり、実家で親に相談したりする機会や時間が多いことが指摘されていた。「正月離婚」をすれば、子どもの新学期に向けて転校するなど準備もできる。番組を見た視聴者からも、ツイッターなどで、
「なんか分かる気がする」
「たしかに年末年始のTL(タイムライン)はパートナーへの愚痴で溢れてた」
と共感する声もある。さらには「俺も離婚なう」「今思い返すと去年元カノも正月離婚してたw」といった実際の経験者の意見も散見される。
その一方で、不満をぶつけられる男性側としては「みんな辛抱が足らないのでは?」「予備動作なし(の離婚)はいかんよ」という意見に共感するところだ。
しかし、どちらが正しいということだけではトラブル防止は難しい。長期休みの前には、妻に爆発寸前の不満がないか、ガス抜きが必要ではないか、特にチェックが必要なようだ。
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