2015年01月09日 23:21 弁護士ドットコム
元朝日新聞記者で、約25年前に従軍慰安婦の証言を初めて記事にした植村隆氏が1月9日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見をおこなった。植村氏はこの日、「捏造記者と報じたのは名誉毀損だ」として、文藝春秋などを提訴。会見でも「私は捏造記者ではない」と明言した。
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慰安婦報道をめぐっては、朝日新聞が昨年、「慰安婦狩り」の記事などについて誤りを認め、謝罪している。植村氏の記事にも、女子挺身隊と慰安婦を混同する誤りがあったとした。渦中の人物の一人である植村氏に対しては大きなバッシングが起きており、勤務先への脅迫事件に発展したものもある。
その植村氏が公の場で自らの主張を語るとあって、会場には、国内外の多くのメディアがつめかけた。そこで発せられた「肉声」はどのようなものだったのか――。
植村氏の冒頭スピーチと質疑応答、同席した神原元弁護士の補足解説といった会見の模様を、全編にわたって「動画」で紹介する。外国特派員協会の記者会見は、海外メディア向けに英語の通訳が入るが、ここでは英語部分をカットし、日本語部分だけに編集して、聞きやすくした。
会見動画はこちら。
https://youtube.owacon.moe/watch?v=fPpV-oxDLsU
会見では、植村氏が「慰安婦の証言」の記事を書いた経緯や、週刊文春の報道の問題点、勤務先の大学にまで及んだバッシングの内容などが語られた。バッシングの一例として、植村氏は大学に送られてきたというハガキを見せた。そこには「出ていけこの学校から 出ていけこの国から 売国奴」と書かれていた。
しかし、植村氏は「私は反日ではない。日本がアジアの国から尊敬される国になってほしい。そういう意味で、私は愛国者だと思っている」と述べ、「反日」という批判に反論した。
(弁護士ドットコムニュース)