2014年のGP2チャンピオン、ジョリオン・パーマーは、2016年に向けてF1スーパーライセンス発行の基準が厳しくなることを歓迎している。
近年F1にデビューするドライバーの低年齢化が進んでいることもあり、FIAは2016年からスーパーライセンスを発行する基準を変更することを決めた。
昨年12月に発表された規則により、有効な運転免許を持っていること、18歳以上であること、F1のスポーティングレギュレーションに関する知識を有していること、現行あるいは最近のF1マシンで300kmのテスト走行を行うこと、マイナーフォーミュラにおいて最低でも2年間参戦した経験があることが条件になることが明らかになった。
その後、FIAは新たなライセンスポイントシステムについて発表、ドライバーはライセンス申請前の3年間に40ポイント以上を獲得していなければならないことが分かった。
与えられるポイントは各シリーズとランキングによって決められており、タイトル獲得により40ポイント以上が与えられるのは、将来のF2、GP2、F3ヨーロッパ選手権、WEC(LMP1)、インディカーのみとなっている。
このシステムに関してはさまざまな議論がなされている。パーマーは、ライセンスポイントに関して明確な意見を言うのは控えたものの、基準をきちんと設けるのは正しいことであると発言した。
元F1ドライバーであるジョナサン・パーマーの息子で、イギリス出身23歳のジョリオンは、GP2参戦4年目の昨年、タイトル獲得を達成した。
F1チームとの契約を目指す彼だが、すでに今年のレースシートは埋まっており、テストドライバーの座を狙うしかない状況だ。
「スーパーライセンスの基準を定めるのは悪いことじゃないと思う」とパーマー。
「これまではテストで十分な距離を走ればスーパーライセンスを取得できた。そして、お金を払ってテスト走行の機会を買うことができたんだ」
「基準が導入されたのはいいことだ。基準そのものについてはコメントすべきではないだろうが。新たな基準を満たしていないドライバーが大勢いる。マックス・フェルスタッペンがそうだし、カルロス・サインツJr.もそうだ。ワールドシリーズ(フォーミュラ・ルノー3.5)のチャンピオンだからね」
今年トロロッソからF1デビューを果たすフェルスタッペンは17歳。2014年にヨーロピアンF3選手権を1年戦っただけでF1に昇格する。
チームメイトに起用されたサインツJr.は、元WRCチャンピオンの息子で現在20歳。2014年にフォーミュラ・ルノー3.5のタイトルをレッドブル・ジュニアドライバーとして初めて獲得した。