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ホンダのパワーユニット凍結問題、公平性に議論。同情するライバルも

2015年01月08日 16:30  AUTOSPORT web

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2014年アブダビF1テスト ストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダMP4-29H)
ホンダとパートナーチームのマクラーレンが、2015年のパワーユニット凍結の件に関し、来週FIAと話し合いを行うことが明らかになった。ホンダ側は自分たちが不利な状況であると考えているが、FIAが譲歩する可能性は非常に低いとみられている。

 本来はすべてのパワーユニットマニュファクチャラーが開幕戦前にホモロゲーションを行い、シーズン中の開発は実質禁止されるものと考えられていたが、昨年末、フェラーリはF1レギュレーションにおいてホモロゲーションの期日が明確に記されていないと指摘した。結局FIAはこれを受け入れ、チーム側に対し、シーズン中の開発を認めるとの通知を出した。

 しかし今年新たに参戦するホンダは、デビューする前にホモロゲーションを済ませる必要がある。また、昨年のメルセデス、フェラーリ、ルノーと同様、ホンダに関しては今年2月28日をホモロゲーション期日とするのが公平であるとFIAは考え、この見解を通知した。
 つまりホンダのみは2月28日までに提出した仕様のパワーユニットを2015年シーズンを通して使い続けなければならない。

 ホンダとマクラーレンはFIAに対し、この判断は不公平であるとの見解を伝え、来週、代表者がF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングとこの件について話をすることとなった。


 しかしFIAに譲歩する考えはないものと考えられている。今年新たに参戦するホンダは2月末までは一切制限を受けることなくパワーユニットの開発ができる。一方メルセデス、フェラーリ、ルノーは昨年2月に公認を受けた仕様から、決められた“トークン”(開発点数)の制限範囲内でしか改良することができない。

 このトークン数は年々変化するが、参戦初年度のチームに関してはレギュレーションにおいて規定されていない。2016年には、新パワーユニット3年目の3マニュファクチャラーが使用できるトークンは25だが、2年目のホンダは36トークンを使用できる。


 一方、ライバルチームのある上級スタッフは、BBC Sportに対し「ホンダにとって公平だとは思えない」と発言したと伝えられている。
 また、モータースポーツ関係の要職についているある人物は匿名を条件に、ホンダには正式に不服を申し立てる権利があるとBBCに対してコメントしたという。

「私がホンダの立場なら、日本のモータースポーツ連盟に依頼し、この件をFIA控訴裁判所に持ち込むだろう」とその人物が述べたとBBC Sportが報じた。

「そして専門の弁護士にこの問題について調べてもらう」

「正しいこととは思えない。ホンダには少し不公平だと感じる。彼らにもライバルたちと同じチャンスを与えるべきだ。1年遅れて参戦し、最初から不利になるようなことはあってはならない」
「私としては、ホンダにも他の3社と同様、シーズン中にエンジンを開発する自由を与えたいと考える」