2015年01月07日 22:11 弁護士ドットコム
日本マクドナルドの商品への「異物混入」が相次いで発覚している問題で、同社は1月7日、ビニール片やプラスチック片など4件の混入があったことを明らかにした。そのなかでも注目を集めたのが、フライドポテトに「人の歯」が混入していたという報告だ。
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食品に歯が入っていることは、普通ならばありえない。いったい誰が、どんな経路で混入させたのか――。東京都内で開かれた記者会見で、同社は「フライはされていなかった」として、工場や店舗で混入した可能性が低いという認識を示した。
問題のフライドポテトは昨年8月26日、大阪府河内長野市の店舗で販売された。ドライブスルーで購入した客が翌27日、同社に「ポテトにプラスチックのようなものが入っている」という苦情を寄せた。同社が第三者機関に依頼して調べたところ、人の歯であることがわかった。
歯の持ち主の性別や年齢などは不明だという。記者からは「DNA検査をしたのか」という質問も出たが、会見に出席した日本マクドナルドの菱沼秀仁取締役は「歯だけではDNA検査ができない」と答えた。
混入の経路については、製造工場や店舗を調べたが、「どこで混入したかは判明していない状況」(菱沼取締役)という。「サプライヤー(製造工場)は必ずマスクする」ことになっており、店舗の従業員からも「歯が抜けた」という話はなかった。また、油で揚げた痕跡がないこともわかったという。
さらに、従業員が「故意に」混入した可能性を問われると、菱沼取締役は「われわれの管理体制はしっかりしていると思うが、正直、100%は否定できないと思う」と声を震わせながら述べた。
会見に同席した日本マクドナルドホールディングスの青木岳彦取締役は「調査のなかで、(故意の混入に)つながりそうな可能性がある事象が見つかれば、当然、疑っている。今回の調査では、そういうことは一切発見できなかった」と述べた。
また、購入した「客」が混入させた可能性をたずねる質問もあった。菱沼取締役は「ないとは言えない」と答えた。一方、青木取締役は「原因に関しては不明だ」と述べるにとどまった。
(弁護士ドットコムニュース)