2011年から全日本選手権フォーミュラ・ニッポンに参戦を開始し、14年も嵯峨宏紀を擁しスーパーフォーミュラを戦っていたル・ボーセモータースポーツは7日、2015年はチーム体制を再構築し、SFからスーパー耐久に活動のフィールドを移すと発表した。
ル・ボーセモータースポーツは、栃木県茂木町に本拠を置くレーシングチームで、坪松唯夫代表が率い1989年からジュニアフォーミュラを中心に幅広く参戦。現在もSFやスーパーGTで活躍するトップドライバーを数多く育て上げてきた。2011年からは、嵯峨とともに国内最高峰フォーミュラへの挑戦を開始。同時に全日本F3 NやスーパーFJ等にも参戦し、フォーミュラの若手育成ピラミッドを築いていた。
しかし、チームとしては「昨今のSFやスーパーGT等のトップカテゴリーにおいては、F1経験者やル・マン24時間レースでの優勝経験者など、国内はもとより海外のトップドライバーが集結する世界レベルのレースとなっており、特にSGTや海外の耐久レースなどで活躍するには、フォーミュラでの経験のみならず、ツーリングカーレースでの実戦経験も重要となってきています」と若手を発掘、育成する中で、ツーリングカー経験も重要視したという。
そこで、ル・ボーセでは多くのスポーツカー、ツーリングカーレースの中から、市販車にフィードバックされる開発を担っていくこともトップドライバーとして重要な役割であること、ワンメイクも多い昨今のツーリングカーレースの中で、車両開発への対応や幅広い状況の経験ができる場にあることから、スーパー耐久への移行を決定。ツーリングカーを含めた育成環境を作り、チーム体制の再構築を行うという。
今後ル・ボーセはスーパー耐久参戦をきっかけに、ツーリングカーでの上位カテゴリーへの進出も視野に入れているという。フォーミュラと同様に将来はツーリングカーでのステップアップ環境を整えていきたいというところだろう。
スーパー耐久参戦時の車種等はまだ不明だが、これまで多くのトップドライバーをフォーミュラで育ててきたル・ボーセモータースポーツにとって、ツーリングカーはいわば“未知”のカテゴリー。車種や体制も含めて、楽しみにしたいところだ。