トップへ

朝日新聞が「訂正記事コーナー」を新設へ 「誤報」の経緯をまとめて紹介

2015年01月05日 19:31  弁護士ドットコム

弁護士ドットコム

記事画像

朝日新聞社の渡辺雅隆社長は1月5日、東京都内で記者会見を開いた。福島第一原発事故の「吉田調書」や慰安婦問題の報道などをめぐって、誤報などの問題が続発したことを受けて、「信頼回復と再生のための行動計画」を発表した。


【関連記事:朝日新聞は社会とずれた「おじさん」・・・社会学者・古市憲寿さんが指摘】



行動計画は、(1)公正な姿勢で事実に向き合う(2)多様な言論を尊重する(3)課題の解決策をともに探る、の3つの理念を核としている。社外からの意見に耳を傾け、多様な価値観を新聞に反映させることを目指す。



具体的な取り組みとして、「訂正記事」をまとめて掲載するコーナーを今春から紙面に新設する。記事に誤りがあった場合、速やかに訂正・謝罪し、その経緯や理由も詳細に説明する。また、誤報の防止に向けて、大型企画や調査報道では、他の部署にも記事を見せて、チェック体制を強化する。



渡辺社長は「わたしたちの仕事は、『歴史を記録』していく作業でもある。訂正記事が載っているコーナーをつくり、経緯を含めてしっかりと書いてあれば、『歴史を記録する』という意味でも誠実に対応したことになるのではないか」と説明した。



行動計画ではほかに、社内外のメンバーにより、編集部門から独立して報道内容をチェックする「パブリックエディター制度」を導入するほか、多様な意見を載せる「フォーラム面」を新設するなど、計7つの取り組みを実行する。



(弁護士ドットコムニュース)