1月に開催されるデトロイト・オートショーで、フォードが『GT』の名を冠したまったく新しいスーパースポーツカーを発表し、これをベースとして2016年のル・マン24時間に参戦するのではないかと、アメリカのAUTOWEEKが報じている。
AUTOWEEKがフォード内部の関係者のコメントとして報じるところによれば、フォードはデトロイトショーでフォードGTの後継となるスーパースポーツカーを発表し、この車両のレーシングバージョンをカナダのマルチマチックが製作。2016年のチュードル・ユナイテッド・スポーツカー(USCR)に2台体制でワークス参戦し、同様に16年のル・マン24時間にもワークスとして参戦するという。
このマシンを走らせるのは、インディカーシリーズのトップチームのひとつであり、USCRでフォードエンジンを積んだデイトナプロトを走らせているチップ・ガナッシ・レーシングとなる。すでにチームに所属しているベテランのスコット・プルーエットがこのフォードの計画を担い、2014年限りでBMWのDTMプログラムから放出されたジョーイ・ハンドが加わるという。
レーシングバージョンは、フォード・エコブーストV6ツインターボエンジンを搭載するなど多くの情報が伝えられているが、AUTOWEEKはUSCR参戦、ル・マン参戦についてはデトロイトショーで発表されることはなく、その後追加で発表されるだろうとしている。
フォードは1960年代、イメージ向上に向けモータースポーツの結果を得るべくフェラーリ買収を画策。その後交渉は決裂に終わり、独自に開発したフォードGT40でル・マンに挑戦し、1966年から4連覇を達成した。2016年は、ブルース・マクラーレン/クリス・エイモン組の初勝利から50年という節目の年ともなる。
その後、GT40のリメイクとして2005年にはフォードGTが誕生し、モータースポーツ界でもFIA-GT1仕様のベース車両として採用された。なお、今回発表される新スーパースポーツは、これまでのフォードGT40のイメージとはまったく異なる外観になるという。