2014年はザウバーからF1に参戦していたエイドリアン・スーティルは、F1の具体的なシートの可能性がなくなった今、WEC世界耐久選手権とル・マン24時間への関心を語っている。
スーティルは2014年、エステバン・グティエレスとともにザウバーからF1に参戦していたものの、ザウバーは2015年へ向けてマーカス・エリクソンととフェリペ・ナスールと契約。グティエレスはフェラーリのリザーブドライバーの座を得たが、スーティルはF1以外の可能性を検討することを強いられそうだ。
「興味をそそられるカテゴリーはたくさんあるし、機会も多くあるんだ。F1だけにとらわれる必要はない」とスーティルは英AUTOSPORT.comに語った。
「今の段階で僕の計画は途絶えてしまったので、いくつかのカテゴリーを見ておかなければいけないんだ。僕はとてもオープンだよ。何が起きようと楽しみにしているし、来季ドライブしていなくともまだハッピーなうちだろう」
「たぶん、2016年にはハースがF1に参戦してくるだろう。これも興味深いプロジェクトだけど、WECもまた、興味深いプロジェクトになると思うんだ。WECについては誰もが褒め言葉を並べているけど、僕もそう思う。クルマは速いし、F1と似た部分もある」
「僕はキャリアの中でル・マン24時間を戦いたいと思っているし、同じようにF1からステップを踏んでいったドライバーたちがとてもハッピーなのも知っているんだ」
「自動車メーカーの存在があり、ドライバーの将来を考えればそれはとても良いことだ。信頼できるパートナーを得て、長期の契約を結ぶことができれば、お互いに本気で働き改善することができる」
「僕は31歳になるけど、まだ何年かF1でやれると思うんだ。だけど、いつかはF1以外のカテゴリーにいかなければならない時が来ると思う」
スーティルは2014年シーズンまでにF1で128戦を戦ったが、いまだに表彰台を獲得した経験はない。暴行事件の後の2012年には1シーズンシートを失うことにもなったが、12年を経験したことが2015年に向け状況をリラックスさせているという。
「2012年に向け、何がどうなるか分からなかった2011年のことを思い出すよね。あの経験があったことで、2015年に向けてはもう少し落ち着いていられるんだ」
「人生は続いていくし、いろんなことを見てきた。年をとればいろんなことを理解できるんだよ」