2014年のFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)でラーダにシリーズ初優勝をもたらしたロバート・ハフは、チームが現実的に上位を争えるようになったと確信している。
シボレー時代の2012年にチャンピオンを獲得しているイギリス人ドライバーのハフは、2013年をプライベーターのミュニッヒ・モータースポーツで過ごした後、2014年からワークスチームのラーダをドライブしている。
ラーダのWTCCプロジェクトは、2013年までわずか一度のトップ5フィニッシュに留まっていたが、2014年は北京とマカオ・ラウンドでハフのドライブするグランタがリバースポールからトップチェッカーを決め、チームに初優勝を含む2勝をプレゼント。アルゼンチンでも2位表彰台に登ったハフは、ドライバーズ選手権で10位に入る健闘をみせた。
彼は、チームの向上力に感激したと述べ、ラーダで長期的に戦う覚悟ができていると語った。
「シーズン序盤は、僕らのマシンがライバルほど速くないことは明らかだった。でも僕はラーダと契約する時に分かっていた」とハフ。
「スロースタートになることも分かっていたんだ。でも、2勝してランキング10位に入ると言われていたら、多分もっと早くに契約を交わしただろうね」
「チームは大躍進を遂げたよ、本当に達成感があるんだ。スパで僕らのペースは5秒遅れだった…5秒だよ! それは、僕でさえ計算外だったね」
「けど、マカオでは本当に速かった」
ラーダは、2015年から新型モデルのベスタを投入する。ハフは、「新しいベスタは2015年に向けてかなり完成に近づいている。オレカとラーダ・スポーツが緊密に作業しているんだ」と、ニューマシンへの期待を隠そうとしない。
チームは、大幅に車両規則が変更された2014年の開幕にマシンを間に合わせることで精一杯だったが、ラーダ・スポーツの代表を務めるビクトル・シャポバロフは、「エンジニアとメカニックのチームはすでに新車の作業に取り組んでいる。3台のベスタが1月末にテストを行う」と、2015年に向けて順調に準備が進んでいることを明らかにしている。