フェラーリは、チームの復活には少なくとも2年はかかると予想しているが、必ず目指す位置にたどり着くと語った。
F1エンジンレギュレーションが大きく変わった2014年、フェラーリは低迷し、1勝もできず表彰台はわずか2回、コンストラクターズ選手権では4位に沈んだ。
フェラーリは、2014年の間に次々に上層部が入れ替わり、新上層部は2015年シーズンに向けて、大規模な体制変更を行っている。
4月に当時チームプリンシパルのステファノ・ドメニカリ、7月にはエンジン担当のルカ・マルモリーニがチームを去った。9月にフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロが離職。11月にはフェルナンド・アロンソの離脱が発表され、代表がマルコ・マティアッチからマウリツィオ・アリバベーネに変更となった。
新代表は組織再編に取り組み、チーフデザイナーのニコラス・トンバジス、エンジニアリングディレクターのパット・フライ、タイヤパフォーマンス分析を担当する浜島裕英氏の離脱が発表された。また、メルセデスでルイス・ハミルトンのパフォーマンスエンジニアを務めるジョック・クレアをフライの後任として雇い入れることも明らかになっている。
チーム代表アリバベーネはこういった改革が実を結ぶには時間がかかるとして、2015年には「2勝か3勝」できれば満足であり、「4勝できれば有頂天になるだろう」と述べている。
フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネは、今年圧倒的強さを発揮してドライバー、コンストラクター両タイトルを獲得したメルセデスも少なくとも2年をかけて今の地位を築き上げたとして、フェラーリが成功を収めるにはそれぐらいの時間が必要だとの考えを示した。
「(メルセデス・モータースポーツのボスである)トト・ウォルフや(ダイムラー会長の)ディーター・ツェッチェと話して分かったのは、今年彼らが素晴らしい一年を過ごせたのは2年ほど前に下した決断の結果であるということだ」
「技術面の解決を図り、それが結果に表れるのに2年かかった」
「つまりフェラーリは2016年末には(メルセデスと)同じポジションにたどり着くことができるだろう」
代表アリバベーネは、チーム復活には時間はかかると認める一方で、現在進めているチーム体制変更に自信を示している。
「我々チームに所属しているのは優れた人材だ。(他チームから人材を引き抜いたとしても)意外なことではない。我々には新たなチームスピリットが必要なのだ」
「誰もひとりでは何もできない。奇跡など起こせない。私は魔法使いではないのだ」
「我々はチーム全体で仕事に取り組まなければならない。私は個人の成功は信じていない。私が信じるのはチーム全体の成功だ」