2015年のWEC世界耐久選手権で、アウディからLMP1-Hクラスにフル参戦することが決まったオリバー・ジャービスは、それが2008年にアウディ陣営に加わって以来の夢だったのだと語った。
現在30歳で、2007年にはトムスから全日本F3選手権に参戦、同年のマカオGPで優勝を飾った経験ももつジャービスは、08年のDTMドイツツーリングカー選手権からアウディのプログラムに加入。12年からは毎年ル・マンにアウディから参戦し、12年~13年には3位表彰台を獲得している。また、14年シーズンはスーパーGT500クラスにフル参戦し、石浦宏明とともにDENSO KOBELCO SARD RC Fをドライブした。
14年シーズン限りで現役を引退したトム・クリステンセンの後任となる形となったジャービスは、DTMでアウディをドライブすることになった当初から、常にスポーツカーレースへのフル参戦が目標だったのだと語っている。
「アウディに来て以来ずっと、フルタイムのスポーツカーラインナップに加わるのが夢だったんだ」とジャービス。
「僕のDTMの初年度には、マイク(ロッケンフェラー)とアレックス(プレマ)がル・マン・シリーズも戦っていた。僕はそのプログラムに携われるように取り組んでいたんだ」
「ル・マン24時間でドライブすることを希望し続けて、2010年には(プライベーターとしてアウディR10 TDIを投入する)コレスへ行くことが決定した。そして、やっぱりそれが本当にやりたいことだと分かったんだ」と語ったジャービス。ただ、ル・マン24時間を中心とした部分的なLMP1プログラムから“卒業”できるのかどうか不安に思うこともあったのだとも明かしている。
一方、アウディスポーツのボス、ヴォルフガング・ウルリッヒは、14年のル・マンで3台目のドライバーとしてラインナップした3人(ジャービス/フィリペ・アルバカーキ/マルコ・ボナノミ)の中で、ジャービスを昇格させることは当然の選択であったのだと語る。
「3人はともに(フル参戦ドライバーを)務められるとは思うが、総合的にはオリー(ジャービスの愛称)が我々の望んでいることに最も合致したドライバーだと考えている。より多くの経験を積んでいるからね」
なお、15年のル・マンに投入されるアウディの3台目のドライバーには、GTプログラムで活躍しているレネ・ラストが新たに起用される。ラストの起用については、初挑戦となった14年のル・マンで彼がLMP2クラス4位の結果を残し、プロトタイプカーでの速さを見せたことが決定的だったのだとウルリッヒは説明している。またラストは、このラインナップが決定する前の今月初め、すでにアウディのクローズドテストでLMP1での走行を経験しているのだということだ。