総合転職情報サイト「マイナビ転職」は2014年12月19日、「冬の賞与に関する実態調査2014」を発表した。この冬に賞与を支給された25歳から39歳の正社員で、転職を検討している480人から回答を得ている。
今年の夏の賞与額を比較すると、11%以上「増えた」と回答した人が4人に1人(24.2%)。業種別では「医療・福祉」が36.7%と、全体より12.5ポイント上回った。「運輸・交通・物流・倉庫」でも33.3%と高い水準となっている。
ただし「ボーナス支給なし」の人を含めず
支給額は、月給の「2.0ヶ月分以上2.5ヶ月未満」だったと答えた人が30.0%で最多。次いで「1.0ヶ月以上1.5ヶ月未満」が17.7%だった。
支給額が「3ヶ月分以上」と答えたのは、全体の9.2%。業種別では「運輸・交通・物流・倉庫」の16.7%、「金融・保険」の15.0%が上位で、会社の業績回復の恩恵を受けている。
一方、「1.0ヶ月未満」しか支給されないという回答者は、全体で18.4%。「サービス・レジャー」業界で28.3%、「不動産・建設・設備」業界で23.4%だった。ただし、まったく支給されていない人と比べれば、まだ恵まれているのかもしれない。
また、昨年から支給額が上昇したものの、理想にはまだ遠いよう人も少なくないようだ。例えば「医療・福祉」業界の人が考える理想の賞与額が70.3万円なのに対し、実際の支給額は40.5万円。30万円もの開きがある。
その一方で、「金融・保険」業界では、理想が93.4万円に対し、現実は70.3万円。その差は23.1万円で「医療・福祉」業界よりも差が小さく、実際の支給額も大きいので、満足度は比較的高いとみられる。
東証1部上場の大手企業は「1人平均85万円」
大手企業に絞ると、ボーナスの恩恵はさらに大きくなっているようだ。経団連の調査によると、東証1部上場で従業員500人以上の157社における従業員1人あたりの平均賞与額は84.8万円で、昨年と比べて約4万円超の増。2年連続の増加となった。
前年比の増加率は5.26%で、これは平成2年のバブル期以来24年ぶりの高い伸び率。前述の「マイナビ転職」の平均40.5万円と比べると45万円近い差があり、大手企業の社員にはより温かい冬となっているようだ。
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