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F1ボスのエクレストン、メルセデスに迫る。「NA回帰かPU値下げか」

2014年12月18日 13:30  AUTOSPORT web

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メルセデスF1チームロゴ
F1の商業面のボス、バーニー・エクレストンは、小規模チームの財政的な問題を解決するためには、今のエンジン形式を変更するか、あるいはパワーユニットのコストを下げるしかないと語った。

 F1にV6ターボパワーユニットが採用された2014年、メルセデスは大きく飛躍し、19戦中16勝を挙げ、ドライバーズおよびコンストラクターズ両タイトルを獲得した。

 一方、今シーズン終盤にケータハムとマルシャが財政破綻したことで、コスト削減の必要性が改めて指摘されるなか、エクレストンは今週のストラテジーグループ会合でコストがかかる現在のパワーユニットをとりやめ、V8あるいはV10に戻るという提案を行うと述べた。


「こういったチーム(財政難に苦しむチーム)にとって最大の問題はパワーユニットに莫大な金がかかることであることは分かっている」とエクレストンがPress Associationに述べたとCrash.netが報じた。

「全員をひとつの部屋に集めて無記名投票を行ったなら、今のエンジンを継続することに賛成なのは1社しかいないと思う。それはメルセデスだ」

「彼らを責めることはできない。彼らは素晴らしい仕事をし、他にはそれができなかったのだから。そのためにメルセデスは大きなアドバンテージを持つことになった」

「だがそれはF1にとっていいことだろうか? 私はそうは思わない。来年、おそらく再来年も彼らがタイトルを取るということに持ち金全額賭けることができるような状況は望ましくない」

「これまで行ってきた提案を次回の会合でも行うつもりだ。それは自然吸気エンジンに戻り、それにハイブリッドの要素を組み込むという案だ」


 一方でエクレストンは、メルセデスがカスタマーチームに要求するパワーユニットの価格を下げるなら、現在のV6ターボを継続することを認めることができるとも述べている。

「今のエンジンでは、多額の予算が必要なばかりで、何もすることができない。エンジン関係者に話したところ、今提案しているエンジンのタイプであれば開発コストは非常に低く抑えることができるということだ」
「とはいえ、メルセデスに彼らが作った今のエンジンを無駄にさせるのは非常に難しいと思う。我々から頼むべきではない。彼らが自発的にそうしなければならない」

「だがエンジンのコストを削減することを受け入れるというのなら問題は解決する。そうすれば新しいエンジンは必要なくなり、今のエンジンを維持することになる」

 F1ストラテジーグループ会合は今週木曜に行われる予定となっている。