連続ドラマ『天使のナイフ』が、2月22日22:00からWOWOWで放送される。
同作は、2005年に『第51回江戸川乱歩賞』を受賞した薬丸岳の同名小説が原作。4年前に妻を13歳の少年たちに殺害され、自身は被害者遺族としてマスコミに追われるも、犯人は14歳未満であったことから少年法によって保護された過去をもつカフェ店長の桧山を主人公に、少年犯罪を被害者遺族と加害者家族の両者の視点から描く。物語は、桧山が社会復帰している犯人たちの現状調査を始めたのと同時期に、犯人の少年たちが次々に命を狙われ始め、桧山が第一容疑者として警察や弁護士、ジャーナリストから追われ始める、という内容になっている。
警察やマスコミの追及を受けながら真実を探ろうと奔走する桧山を演じるのは小出恵介。さらに妻の友人役の倉科カナ、桧山の妻役の藤本泉、桧山が店長を務めるカフェの店員役の千葉雄大、13歳の時に桧山の妻を殺害した少年役の村上虹郎、北村匠海、清水尋也をはじめ、町田啓太、和田正人、手塚とおる、若村麻由美がキャストに名を連ねている。演出を手掛けるのは、テレビドラマ『それでも、生きてゆく』『ひとつ屋根の下』などで知られる永山耕三。
原作者の薬丸は、『天使のナイフ』のドラマ化について、「今までに『悪党」と『刑事のまなざし』という作品がドラマになりましたが、処女作でありデビュー作である『天使のナイフ」が十年の時を経て映像化していただけることに、特に感慨深い思いを抱いています。少年法という極めてデリケートで難しい問題に真正面から切り込んだ作品なので映像化は難しいだろうと思っていましたが......果敢に映像化に挑まれたスタッフとキャストの皆さんに心からエールを送ります」と語っている。
【小出恵介のコメント】
自分の見解はともかく、正誤を判断し難い法律というものを照らす作品に関わることは初めてなので、とても楽しみにしています。少年法、少年犯罪、援助交際、贖罪。大いなる罪と法の渦の世界にただ巻き込まれ、目撃する人物を通して、自分も何かを感じたいと思います。
【薬丸岳のコメント】
少年法という難しい問題を題材にしていますが、ミステリー性に富んだエンターテイメントです。とにかくハラハラドキドキしながらドラマを楽しんでいただいて、観終わった後に、この作品に携わったみんなが伝えたかった大切なことが視聴者の皆さんの心に届くことを願っています。ぼくも一視聴者としてドラマを楽しみにしています。