英レーシングコンストラクターのギブソン・テクノロジーは、オープントップタイプのLMP2車両『ザイテックZ11SN』のメジャーアップデートキットを2015年に向けてリリースする計画を明らかにした。
イギリスに拠点を置くギブソン社は、ザイテック・エンジニアリングが今年9月に社名を変更して誕生。ザイテック時代から同社を率いるビル・ギブソンは、Z11SNのアップデートキットの導入について次のように語っている。
「ルールでマシンのアップグレードが認められる時期になったんだ。空力は大幅に変わっているが、信頼性などのアドバンテージも失っていないよ」とギブソン。
「空力的な数値は良さそうだし、現在のクルマから大幅な進化があるはずだ」
アップグレードのデザインは、すでに6週間前には完了しており、15年の3月にはカスタマーがキット導入車のテストを始められる計画となっている。
アップデートキットマシンの名称は“ザイテック”ではなくなると見られるものの、正式な決定はまだなされていない。ギブソンは「型番は“015S”だが、正式な名称はまだ決定していないんだ」と話した。
なお、LMP2クラスでは現在、オンロークやHPD、オレカなどが14年~15年に向けて相次いでクローズドLMP2のリリースを発表している。ただ、ギブソンとしては当分はニューマシンを導入するつもりはないとのこと。
ギブソンは、まだザイテックの名前で活動していた今夏、16年に向けてLMP2クーペを開発することを発表しているが、その計画は新たなLMP2の車両規則がされる2017年まで凍結されているのだという。
「クーペでも大きな進展があったが、レギュレーションが固まるまではこれ以上(クーペの計画を)進めないよ」とギブソンは語っている。