エクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)は14日、2015年シーズンから投入するHPD製の新たなクローズドLMP2、HPD ARX-04b・ホンダでの初テストを実施した。
北米スポーツカーレースで活躍してきたESMは14年シーズン、アメリカン・ル・マン(ALMS)とグランダムの統合によりスタートしたユナイテッド・スポーツカー(USCC)のLMP2クラスに参戦。またWECのLMP2クラスへのスポット参戦も果たし、15年シーズンに向けてはそのWECにフル参戦することを発表している。
そんなESMは、HPDが15年シーズンに向けて開発している新たなクローズドLMP2、HPD ARX-04bを2台購入しており、今回はその1台のシェイクダウンとなった。マシンのステアリングを握ったのは、チームの共同オーナー兼ドライバーのスコット・シャープだ。
「テキーラ・パトロンESMチームやHPD、ワース(リサーチ/マシンのデザインを担当)にとても感謝している。マシンのデリバリーや組み上げ、そして今日の走行に向けて奮闘してくれたんだ」と語ったシャープ。
「ここまで長いプロセスがあったが、今日、明日、そして将来に向けてとてもワクワクしているよ」
「クーペには(オープントップとは)異なる多くの要素がある。外見上では、フロントウインドウが小さく見えて視認性があまり良くないのかとも思ったが、とても良好だった。シートポジションも異なり、より横たわるかたちになっている」
HPDのプロトタイププロジェクトを率いるアラン・ミラーも、今回の走行で多くのものを得ることができたと振り返っている。
「我々は今日、シェイクダウンとして数周を走行した」とミラー。
「プレシーズンテストの始まりとして、今日の目標は単純に全てのシステムをチェックすることだったんだ。ARX-04bに必要なすべてのものを確実にするためにね」
「すべてのラップ、ピットストップで、多くのことを学んだよ。ここまでの結果には満足している。今後開発が続いていくのが楽しみだ」
今回シェイクダウンされたのは12月のはじめにESMにデリバリーされたマシンで、チームは現在2台目のマシンの供給を待っている段階だという。
15年はWECへのフル参戦を発表しているESMは、USCCでも『ノースアメリカ・エンデュランスカップ(NAEC)』のタイトルがかけられたレースに参戦予定。ドライバーには、チームを共同所有するシャープとエド・ブラウンをはじめ、ライアン・ダルジール、ヨハネス・バン・オーバービークという14年もESMのマシンを駆ったドライバーたちがラインナップされたほか、15年からはデイビッド・ハイネマイヤー-ハンソン、ジョン・フォガーティのふたりが新たに起用されている。