FIAヨーロピアンF3選手権に参戦しているスリーボンド・ウィズ・Tスポーツは、イギリスのシルバーストンでF3の新規定に則った新エンジンをシェイクダウンさせた。
長年全日本F3で、ニッサンエンジンをベースとし東名エンジンがチューンしたスリーボンド・ニッサンエンジンを走らせていたスリーボンドは、2012年からさらなるステップアップを目指すべく、Tスポーツと組んでイギリスF3に参戦。13年からはF3ヨーロピアン選手権に参戦している。
F3では、2013年から直噴を使用した新エンジン規定が導入されたが、13年から導入した全日本と異なり、ヨーロッパでは14年から導入。今回、スリーボンドは新エンジンをシルバーストンでテストし、アレキサンダー・シムスのドライブで120マイルを走行した。
Tスポーツ代表のラッセル・イーコットは、「走らせた時はウエットでいいコンディションじゃなかったけど、ちゃんと走行することができたよ。ちょっとした油圧の問題はあったが、それ以外は問題はなかった。機械的には好調だったよ。今後マップをセットする必要はあるがね」
イーコットは、Tスポーツは2015年のヨーロピアンF3に3台の参戦を予定しており、少なくとも2台は今季も使用したニール・ブラウン・エンジニアリングのエンジンを使用。マカオGPで3位を獲得したニック・キャシディを起用する予定だという。
チームはさらに、スリーボンドエンジンをニール・ブラウンエンジンに切り替え、2011年にカートのロータックス・マックスでワールドチャンピオンを獲得、2014年はフォーミュラ・ルノー2.0やイタリアFIA-F4に参戦した日本人ドライバー、笹原右京をテストに起用した。
初めてのF3ドライブとなった笹原に対し、イーコットは「彼は本当に良かった。素晴らしかったよ。とても論理的だった」と高評価を下した。
スリーボンドは、バルセロナで行われるテストに2014年全日本F3 Nランキング2位の久保凛太郎も起用する。