AKB48の大家志津香さん(22)が12月10日の午前2時ごろ、ツイッターに「新型うつ」に関する画像を投稿し、「ただのゆとり」とコメントして批判が殺到する事態となった。
画像は、テレビの報道番組の画面キャプチャーを3枚つなげたもので、1枚目では、新型うつについて、パネルでこう説明している。
「都合の悪いことに対面すると気分が沈んだ状態が続く… 楽しいことがあるとウソのように元気に」
経験者からは「笑えないわぁ。ヤレヤレ」の声
2枚目のパネルでは、従来型うつは主に40~60代がなり、「無気力」「病気と認めない」という傾向があるのに対し、新型うつは20~30代の若い世代がなるもので、「趣味は楽しむ」「『自分はうつ病だ』という」といった傾向があると整理する。3枚目は「新型うつになりやすい性格」として、
「自己中心的で責任を相手に押しつける」「『理不尽』への耐性が低い」
と説明。これらの画像はもともと2013年にネットのまとめサイトに掲載されていた画像だが、12月9日にツイッターで再び話題になっていた。
新型うつは「非定型うつ」とも呼ばれ、医療法人社団雅会 前田クリニック(姫路市)のサイトによると、パニック障害などの不安障害を併発しやすいのも特徴で、併発すると重症化して治りにくく、慢性化することもあるそうだ。
原因についてはさまざま指摘されているものの、症状を訴えて治療を受けている人がいるのは確かだ。ネットでは、新型うつを「ただのゆとり」とする大家さんのコメントに対して厳しい声が相次いだ。
「実際苦しんでる人が1人でもいるならネタにすべきじゃない」
「怠けてるように見えても実際大変な病気だったりするからこういう事は軽々しく言わない方がいいよね」
過去に新型うつ病になって苦しんだ経験があるという人も、「笑えないわぁ。ヤレヤレ」という反応が出ている。
テレビ報道自体に「悪意がある」という指摘も
大家さんはAKB選抜総選挙では「圏外常連」だが、それでもツイッターのフォロワーは16万7000人もいる。そうした社会的影響力の強い人物が、ツイッターで病気を揶揄することを批判する人も多い。
「あなたのような影響力のある人間に、この発言は好ましくない。出来れば、このツイは削除したほうがいい」
「一応芸能人の端くれが公にやってるツイッターでさこんなん言ったら駄目だ」
その一方で、大家さんがツイッターで投稿したテレビのキャプチャー自体に「誘導的で悪意がある」という指摘も多い。
画像では、新型うつ病の「仕事中は抑うつ状態で、普段は元気。自己中心的な若者がなりやすい」といった面が強調されていた。大家さんがこの説明をうのみにして感想を述べたとすれば、番組の作り方に問題があるといえるかもしれない。
2013年に話題になったときにも「若者叩きたいだけだろこれ」といった声が出ており、メンタルヘルスに知識のない人が見ると、新型うつを勘違いする可能性もある。
大家さんは批判を受けて、12月10日午前に投稿を削除した。
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