フランス西部自動車クラブ(ACO)は7日、2015年シーズンより、アジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)の運営をS2Mグループから引き継ぐことを発表した。
13年からスタートし、今年が2年目のシーズンとなったAsLMS。昨年の富士戦では『SGTクラス』が設けられ、スーパーGT300クラスの車両も参戦して合計20台で争われたほか、その他のラウンドでも最大14台がエントリーしていたこのシリーズだったが、今季の参戦台数は、各レースとも4クラス(LMP2/CN/GT/GTアマ)合計で8台前後となっていた。
この2年間、AsLMSは中国に拠点を構えているS2Mグループが運営していたが、15年シーズンからは、ル・マン24時間を主催するとともに、WEC世界耐久選手権の共同運営も担っているACOがシリーズの運営を引き継ぐこととなった。
ACOは7日に発行したリリースの中で、AsLMSを「ACOの戦略と耐久レースのピラミッドにとって重要な競技である」と位置付け、「ル・マン・タイプの耐久レースの価値をアジアで高めていかなくてはならない」と記した。
リリースの中で、ACOのピエール・フィヨン会長は次のようにコメントしている。
「アジアのモータースポーツは急成長している。こうした背景のもと、ACOは耐久レースというアジアで人気を博している分野をプロモートし続けることを決定した」とフィヨン会長。
「アジアン・ル・マンはこの2年間で、大きく発展を遂げていくという点で大きな困難に見舞われた。ただ、我々にとって諦めるというのは問題外で、実際はそれとは正反対なんだ」
ACOは現在、AsLMSの来季カレンダーを策定中で、シーズン後半に全3戦を実施予定。そして16年シーズンは、全5戦に拡大して開催する予定だ。
また、15年の“ベストチーム”は16年のル・マンに招待されることも同時に発表されているが、その詳しい選定の基準に関しては今後発表される。さらに、16年シーズンのベストチームも、17年のル・マンに招待されることになっている。