WEC世界耐久選手権のLMP1-Hクラスに参戦しているポルシェは、ル・マン24時間に投入する3台目のマシンのドライバーにニコ・ヒュルケンベルグを起用したことに関して、この起用はヒュルケンベルグ側からのアプローチがきっかけだったのだと明かしている。
来季のル・マン24時間に3台目のマシンを投入することを発表しているポルシェは、WECの最終戦インテルラゴスを前に、この3台目のドライバーのひとりとして今季もF1で活躍したニコ・ヒュルケンベルグを起用することを発表していた。
LMP1チームの代表を務めているアンドレア・ザイドルによると、ル・マン24時間、そしてWECへのヒュルケンベルグの情熱が、この起用の要因になったのだという。
「ニコはル・マンを走ることへの関心を示していた。それが我々にとっては良いサインだったんだ」
「彼はお金のために走るのではない。彼はル・マンを走ることを本当に望んでいたし、WECにも関心があった。その考え方が良かったんだ」
「彼はきちんと考えをもっていて、F1のシーズン中にWECに参戦することが大きなチャレンジになることを理解しているよ」
ザイドルは、昨年限りでF1を引退し今季からポルシェのLMP1チームに移籍したマーク・ウエーバーとの経験をもとに、ヒュルケンベルグのための準備を進めているのだと説明した。今月、ヒュルケンベルグは今季仕様の919ハイブリッドをテストする予定だ。
英AUTOSPORT.comによると、ポルシェはGTプログラムで活躍するフレデリック・マコウィッキ、ニック・タンディ、ミカエル・クリステンセンにLMP1カーでの再テストの機会を与えるため、3つのサーキットを押さえているという。ただ、ポルシェのLMP1を率いるフリッツ・エンジンガーは、3台目のマシンに残るふたつの席を、この3人の中から選ぶのかどうかはは明かしていない。
なおポルシェは、レギュラー参戦する6名のドライバーに関しては、今季のラインナップを継続することをすでに発表している。