インテリジェンスが運営する転職サービスのdodaは12月1日、ビジネスパーソンの「平均年収2014」を発表した。平均年収は442万円(平均年齢33歳)で、前年比マイナス4万円。2013年は4年ぶりにプラスに転じたが、1年間で2012年と同水準まで戻ったことになる。
ただし年代別に見ると、20代は348万円(前年比-1万円)、30代は458万円(同増減なし)と横ばいなのに対し、40代は586万円で前年比12万円減、50代は721万円で同35万円減と大きく金額を減らしている。
人口減少と定年延長で「年功序列」維持できず
調査対象はdoda転職支援サービス登録者のうち、正社員として就労している22~59歳のビジネスパーソン男女約16万人。40代の平均年収は2007年の670万円から一貫して右肩下がりとなっており、7年間で84万円下がっている。
2014年のデータを年齢別に見ると、36歳以上の減少傾向が強くなっている。この理由について調査元のインテリジェンスは、「これまでの年功による給与体系は見直されつつある」と結論づけている。
65歳以上の定年延長や再雇用が進むが、生涯年収の額は変わらないため、年収が抑制される。少子化の影響で若い世代の人材不足が進み、働き盛りの世代が中高年を支える「年功序列」を維持することがすでに不可能になっているようだ。
また、40~50代の年収が下がる一方で、年齢に関係なく経験やスキルに応じた給与で募集を行う「実力主義」の求人が増えているという。
都道府県ごとの平均年収では、1位は神奈川県で481万円、2位は東京都で467万円、3位は前年10位の長野県が前年比22万円増の458万円。最下位の47位は沖縄県で365万円、46位は宮崎県で377万円、44位は長崎県と大分県が381万円で並んだ。
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