FIA-GT3規定で争われているヨーロッパのレースで強さをみせてきたドイツのHTPモータースポーツが、これまで使用してきたメルセデスベンツSLS AMG GT3から、来季はベントレー・コンチネンタルGT3にスイッチし、3つの選手権で5台を走らせることになった。
HTPモータースポーツは、当初はハイコ・モータースポーツというチーム名で2011年からメルセデスを走らせており、FIA-GT3ヨーロッパ選手権やブランパン耐久シリーズ、プランパン・スプリント等で多くのタイトルを獲得してきた強豪チームだ。
来季に向けHTPはベントレーと複数年契約を結び、2014年から本格的に導入されたGT3カー、ベントレー・コンチネンタルGT3を5台購入。ブランパン耐久、ブランパン・スプリント、さらにドイツのADAC GTマスターズ、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦することになった。
ベントレー・モータースポーツの代表を務めるブライアン・ガッシュは「HTPモータースポーツはハイレベルなレーシングチームで、6つの選手権で20もの勝利を飾っている。今回のパートナーシップにより、コンチネンタルGT3の高い性能を示す最新のチームになることを喜んでいる」と語った。
「ヨーロッパはベントレーのモータースポーツの伝統を築く拠点であり、今回の契約は我々のGT3カープログラムの拡大における重要なステップとなる」
この契約により、チーム名も『ベントレー・チームHTP』と改められることになったHTPモータースポーツ代表のノルベルト・ブラックナーは、以前からメーカーとの長期間の契約を模索してきたと語っている。
「我々はカスタマープラスアルファの存在だったメルセデスとの関係以上のものを探っていたんだ。今回長期間のビジョンをもつマニュファクチャラーと明確な協力関係を結ぶことができ、幸せに思うよ。我々もベントレーの活動を手伝うことができると思う」とブラックナー。
具体的な参戦プランについてブラックナーは、ブランパン・スプリントとADAC GTマスターズに2台ずつのコンチネンタルGT3を走らせ、現在2台がベントレー・モータースポーツによって参戦しているブランパン耐久では1台を投入する予定だという。ADAC GTマスターズとブランパンGTでは5レースで日程が重なっており、5台のコンチネンタルGT3が必要だとしている。
ドライバーについては、昨年ブランパン耐久のチャンピオンを獲得したマキシミリアン・バークがまずは有力な候補として挙げられているという。