2015年にはダブルポイントやリスタート時のスタンディングスタート案を採用しないことでF1チームが合意したようだ。
今週ジュネーブでストラテジーグループおよびF1コミッションの会合が行われ、このふたつの規則について議論がなされた。
F1商業面のボス、バーニー・エクレストンの意向で今年採用された、最終戦のみポイントが2倍というシステムは、チャンピオンが決定するのをできるだけ遅らせるためのものだったが、ファンからは非常に不評だったため、チームは来年は廃止するべきであると考えた。
2015年F1ではセーフティカー出動時のリスタートでスタンディング方式を採用することを、FIAは6月に発表していた。
F1テレビ視聴者数が減少しつつあることから、チームはF1のショー的要素を高めるための案について協議を行ってきたが、その結果、セーフティカーが出動した後のリスタートでは、現在のローリングスタートよりもポジションの変動が期待できるスタンディング形式を採用するという提案がなされ、これがF1コミッション、世界モータースポーツ評議会会合で承認を受けた。
しかしこれに関してはドライバーたちから安全性に懸念があり、レースをリードしてきたドライバーにとってあまりにも不公平であるといった意見が出ていた。
その後、スポーティングワーキンググループで議論がなされた後、今週のジュネーブでの会合で議題となり、チームはこのリスタート時のスタンディング方式案は実現に移さないことで合意した。
一方、ストラテジーグループ会合では、F1における無線規制に関し、当初予定されていたようなさらなる厳格化を導入せず、現在の規則を維持することで合意がなされた。
FIAは9月、ドライバーがチームからのアドバイスなしに自分自身の判断で走るようにするため、チームからドライバーへの無線の通信を規制することを発表した。チーム側には、伝達可能な情報と伝達禁止とされる情報のリストが渡され、ほとんどの項目についてシンガポールGPから実行に移される予定となっていたが、チーム側から安全面で懸念があるとの主張がなされたため、マシンパフォーマンスに関する情報伝達の禁止は2015年からとし、シンガポールからはドライバー自身のパフォーマンス改善に関するアドバイスのみが禁じられた。
しかし今週の会合で、来年の厳格化を中止することが決まったといわれている。
今週の合意事項は来週行われるFIA世界モータースポーツ評議会会合で承認を受けた後に正式に決定する。