マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、来年のシーズンオフテスト1回目の前に再度テストマシンを走らせる可能性を否定しなかった。アブダビテストでマクラーレン・ホンダMP4-29H 1X1にはトラブルが続出、2日間を通してノータイムに終わった。
ホンダの新パワーユニットの来季デビューを前に、マクラーレンはアブダビ合同テストに参加、システムチェックのためにテストカーであるMP4-29H 1X1を走らせた。しかし電気系トラブルなどさまざまな問題が発生、テスト初日は3周、2日目は2周の走行にとどまり、2日ともに計測ラップは走れなかった。
ブーリエは、マシンをマクラーレンのファクトリーに戻し徹底的な調査を行うと述べ、問題を解決できなければ2月のヘレステストの前に撮影日としての走行を行う可能性も否定できないと述べた。
ヘレステストの前に走る機会を持つかどうか聞かれ、ブーリエは「今はその予定はないが、可能性はある」と答えた。
「調査をし、ダイナモでテストをし、すべての問題の修正を行った後で考える」
「ここに持ち込んできたエンジンはベーシックなレイアウトのものだ。うまく動かなかったが、問題の多くはダイナモ上で解決できる」
「ドライバビリティや純粋なパフォーマンスを追求するにはマシンをコース上で走らせる必要がある。だがヘレス前にすべてのシステムがきちんと機能するようにするという意味での作業はダイナモ上でできる」
今回のテストでは満足に走行できなかったが、それでも有意義だったとブーリエは言う。
「あまり走れなかったのは事実だが、実際の作業を多く経験したし、走行していない時にマシンを分解し、プロセスについて学び、今後問題になりそうな箇所を知ることができた」
「期待していたような仕事を成し遂げることはできなかった。マシンをコース上で走らせ、すべてのシステムを動かすことが目標だったからだ」
「あまりよかったとはいえないし、満足してはいない。だが少なくともいろいろなことを学べた」
「今回のテストの目的はシステムをチェックすることであり、開発作業は予定していなかった。ある意味、目的は達成できず、失敗に終わったとも言えるが、今回のテストはボーナスのようなものだ。ヘレスでこのような問題に見舞われていたら、打撃はもっと大きかっただろう」