今季、GP2に参戦した佐藤公哉が、今月27日から始まる同シリーズのオフシーズンテストにRT ロシアン・タイムから参加することが明らかになった。
今年、F1直下のカテゴリーであるGP2に古豪カンポス・レーシングから参戦した佐藤は、シーズン中盤のドイツラウンドを除く10戦に出場したものの、初参戦のシリーズに本来のパフォーマンスを発揮することができず、ロシアラウンドで獲得した7位2ポイントでシーズンを終了。ランキング上位に食い込むことはできなかった。
自らも不完全燃焼だったと語るように、今季はシーズンを通して納得するマシンを手にすることができず、レース中も常にマシンと格闘するような一年だった。ただ、2012年にはAUTO GPでタイトル争いを繰り広げ、その年のF1日本GPでザウバーのリザーブドライバーに抜擢された実力を持つ佐藤は、今季もGP2と並行参戦した2年目のAUTO GPで年間最多勝記録(6勝)を更新する圧倒的な強さでチャンピオンを獲得した。
GP2でさらなる活躍を期す佐藤にとって、今回のテスト参加は絶好の機会。しかも、彼が合流するチームは、2013年のチームチャンピオンを獲得したRT ロシアン・タイムで、走行枠も3日目と申し分ない。RT ロシアン・タイムは今季もミッチー・エバンスが2勝を挙げ、チームランキング5位という成績を収めている。
佐藤は、今回のテストで自らの実力をすべて発揮し、来季の参戦につなげたいと語っている。
「2013年のチャンピオンチームにテストの機会を丸一日与えられて光栄です」と佐藤。
「しかも、ドライバーなら誰もが走りたい3日目の枠なので、チームの期待に身が引き締まる思いです」
「2014年シーズンは不完全燃焼のまま終わってしまいましたが、心機を一転してこのチャンスに100%を捧げ、2015年シーズンにつなげるつもりです」
テストは、F1同様、GP2のシーズン最終戦が行われたアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで、27日から29日の3日間にわたって行われる。
佐藤はテスト3日目に5時間の走行枠を与えられている。