舞台『もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』が、11月28日と29日に東京・にしすがも創造舎で上演される。
同作は、青森を拠点に活動を続ける劇団「渡辺源四郎商店」を主宰する劇作家・畑澤聖悟が作・演出を手掛け、2011年に青森中央高校演劇部によって上演された作品。東日本大震災で被災した転校生と弱小野球部員たちの成長を描き、これまでに全国14都府県で52ステージ上演された。2012年には『全国高等学校演劇大会』で最優秀賞を受賞している。
物語の舞台は青森市にある県立賽河高校の野球部。けがで陸上を諦め、野球部にマネージャーとして入部したシオリが、部員たちのやる気のなさから部員勧誘に乗り出し、1人の転校生と出会う、というあらすじだ。舞台装置、照明、音響効果を使わず、20人以上の高校生たちがそれぞれの身体や言葉、声だけで全てを表現する。
さらに、同日から渡辺源四郎商店による『さらば!原子力ロボむつ ~愛・戦士編~』も上演。同作は2012年に初演され、『岸田國士戯曲賞』の候補作にもなった『翔べ!原子力ロボむつ』の新バージョンとなり、同公演にも青森中央高校演劇部が出演する。物語は、青森の架空の町を舞台に、高レベル放射性廃棄物の受け入れを決め、放射性廃棄物の無害化と人々の未来を見届けるためにコールドスリープを行った町長が目覚めてからの様子を描く。
なお、『もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』および『さらば!原子力ロボむつ ~愛・戦士編~』は、11月30日まで開催されている舞台芸術の祭典『フェスティバル/トーキョー14』の一環で上演される。