日産自動車は11月25日、ニッサンのフラッグシップカーであるGT-Rをマイナーチェンジし、2015年モデルとしてリリースした。
スカイラインの最上級グレードとして、モータースポーツ界で数多くの伝説を築き上げてきた『GT-R』の名を2007年に独立させ、圧倒的なパフォーマンスをもつスーパースポーツカーとして、そしてニッサンのフラッグシップとして世界中にその名を轟かせているGT-R。07年以降、毎年のようにマイナーチェンジを繰り返しそのパフォーマンスを磨き上げてきているが、その15年バージョンが25日にリリースされた。
今回の15年モデルは、「圧倒的なパフォーマンスを維持しながら、より上質な大人の乗り味を実現」した14年モデルから、その乗り心地をさらに進化させ成熟させたモデル。サスペンション/ショックアブソーバーの減衰力特性の変更やECUのチューニングを行い、安心感のある走りを実現。また、タイヤの材質や内部構造の見直し、ブレーキの形状変更、ステアリングの設定の最適化等を行い、乗り心地や設置感を向上させているという。
さらに、エンジンやトランスミッションの制御をチューニング。トランスアクスルやドライブシャフト等の構造上のスキを最適化することにより、振動を軽減。フライホイールハウジング内のベアリングの仕様を変更し、静粛性を向上させており、上質な『GT』としてのクオリティを向上させた。
もちろん、『R』の部分である圧倒的なパフォーマンスを維持。ニッサンは「GT-Rは『GT:グランツーリスモ』の精神に則ったより上質な乗り心地、どこまでも気持ち良く走り続けられる性能と、『R:レーステクノロジー』に基づく圧倒的な速さという、2つの要素の高次元での両立を目指しています。これはGT-Rが標榜してきたマルチパフォーマンスを追求することと同義であり、ワインディングロードでも、高速道路での巡航でも、市街地でのドライブでも、ドライバーはGT-Rがもたらす最高の性能を楽しむことが可能です」としている。
また、これまでディーラーオプション設定だけだったレイズ製ダブルスポークアルミ鍛造ホイールを正式にメーカーオプションとして採用。さらにスポーティに走りを楽しむための新しいグレード『Track edition engineered by nismo』を設定。GT-R NISMOの専用部品を使用し、スポーツ走行に適したパフォーマンスを実現した。
同時にニッサンは、15年モデルの発売にあわせ、45台限定の『45th Anniversary』を発売した。この車両は、R34スカイラインGT-R M・Specの特別塗装色シリカブレスを採用し、インテリアのセンタークラスター下部の専用エンブレムとエンジンルーム内の専用モデルナンバープレートを施した特別仕様車となっている。
GT-Rは、その名のとおりモータースポーツ界でも積極的に活用されており、今季はGT500クラスでチャンピオンを獲得。GT3仕様も世界中で活躍している。また、2015年はいよいよル・マン24時間に『GT-R』の名を冠したマシンが登場する予定だ。