2014年F1第19戦アブダビGPの金曜フリー走行2回目は、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。ケータハムの小林可夢偉は18番手だった。
決勝スタートと同じ17時(現地時間)から行われたFP2は時間の経過とともに次第に陽が沈み始め、終盤は完全なナイトセッションとなった。
サスペンショントラブルでFP1を走れなかったジェンソン・バトンは、このFP2も油圧計のトラブルで出遅れることになったが、メカニックの懸命の作業が実り、残り1時間のタイミングでコース復帰を果たした。
一方、FP1を3番手で終えていたフェラーリのフェルナンド・アロンソは、開始15分過ぎに突然、電気系のトラブルに襲われ、コース上にストップ。ガレージに戻ったアロンソのF14 Tは、メカニックたちが修復作業に取り掛かったが、その後にパワーユニットをセーブすることを決め、走行を断念することになった。
そんななか、引き続きライバルを大きくリードしていったのがメルセデスの2台だ。ニコ・ロズベルグが序盤のソフトタイヤで1分42秒台に入れると、その後のスーパーソフトで今度はハミルトンがトップタイムを記録。特に、コーナーが連続するセクター3で速さを見せたハミルトンは、チームメイトを100分の8秒上回る1分42秒113で最終的なトップにつけた。
ハミルトンは、後半のロングランでもスーパーソフトで1分47秒前半のタイムを並べ、ロズベルグを安定して上回るペースを披露。一方のロズベルグは、最大のライバルにトップタイムこそ奪われたものの、セクター1とセクター2では最速タイムを記録するなど、明日以降の挽回に期待を感じさせている。
トップから0.7秒差の3番手にはマクラーレンのケビン・マグヌッセンが入り、4、5番手につけたレッドブルのセバスチャン・ベッテルとウイリアムズのバルテッリ・ボッタスまでがトップのハミルトンから1秒圏内にタイムを収めた。
フェラーリのもう一台を駆るキミ・ライコネンはダニエル・リカルドに続く7番手。23周と少ない周回数で多くの作業に取り組んだマクラーレンのバトンは、ブレーキのフィーリングに違和感を訴えるなど、完全にマシンを煮詰めることはできなかったが、それでもトップから1.3秒差の8番手まで挽回することに成功している。
注目のケータハムは、小林可夢偉とウィル・スティーブンスが共にトラブルフリーで90分を走りきり、可夢偉が38周、スティーブンス34周と多くの周回数を重ねた。可夢偉は、17番手のロマン・グロージャンに約0.5秒差の1分45秒505をマーク。スティーブンスは1分47秒057というタイムだった。