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アラン・マクニッシュ「クリステンセンは稀代のドライバー」

2014年11月21日 13:40  AUTOSPORT web

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今シーズン限りでの現役引退を発表したトム・クリステンセン
今季限りでの現役引退を表明したアウディのトム・クリステンセンについて、元チームメイトのアラン・マクニッシュは「稀代の偉人のひとり」と讃えるとともに、その強さの源泉について振り返っている。

 今季はルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバルとともに1号車アウディR18 e-トロン・クワトロでWEC世界耐久選手権に参戦しているクリステンセンは、これまでル・マン24時間で史上最多となる9勝を挙げるなど、スポーツカー耐久レースの分野で数々の功績を残している。ただ今月19日、今季WEC最終戦となるインテルラゴス戦限りでプロドライバーとしての現役から退くことを発表した。

 長年アウディのドライバーとして活躍し、昨シーズン限りでLMP1の第一線から退いたマクニッシュは、クリステンセンの功績を次のように讃えた。

「トムが稀代の偉人のひとりであることに疑いはないよ。スポーツカーレースの分野に限らず、モータースポーツ全体としてね」とマクニッシュ。彼は昨年、クリステンセン/デュバルとともにル・マン24時間を制し、WECの世界チャンピオンに輝いている。

「多くのF1ドライバーたちがトムのようなキャリアを築きたいと思っている。彼がF1を走らなかったことは問題ではないんだよ」

「彼の記録は自明のものだ。ル・マン24時間での9勝は、打ち破るのはもちろん、追いつくことだって難しい。それに、セブリング12時間での(6度の)勝利や、その他の大勝利も数えなくてはいけない」

 またマクニッシュは、クリステンセンがキャリアの中で、シングルシーターを含むあらゆる分野で成功を収めてきたことを挙げ、彼を"ミスター・ル・マン”たらしめる要素について語っている。

「トムはドライブしてきたもののすべてで速さを見せ、成功を収めてきた」

「僕の考えでは、彼は史上最も多才で適応能力の高いドライバーのひとりだった。どんな種類のマシンでも速く走らせることのできる能力を持っていた。そうした技術が、彼をこのような偉大なスポーツカードライバーたらしめているんだ」

「24時間が仕向けたあらゆるものに対して、彼は対処できた。その適応力が、彼が"ミスター・ル・マン”である理由なんだよ」