WEC世界耐久選手権の予選システムが、2015年シーズンは現在よりもシンプルなものに変更されることになりそうだ。
WECでは現在、25分間のセッションの中で、各マシンからふたりのドライバーがアタックに向かい、それぞれのベスト2ラップ、合計4ラップの平均タイムでグリッドが決定されている。
ただ来季に向けては、ベストラップの平均でグリッドを決定するという案が浮上しており、予選セッションも20分間に短縮される見込みだ。
ACO(フランス西部自動車クラブ)のスポーティングマネージャー、ビンセント・ボーメニルはこの件に関して次のように語っている。
「(予選を)もう少しシンプルなものにしたかったんだ。ふたりのドライバーが予選を走るのはいいことだが、なぜ(合計)2ラップの平均ではないのだろう?」とボーメニル。
「競技的な理由でそうしなかったのだが、一部の人たちには何がどうなっているか分かっていない。テレビではより一層だろうね」
また、LM-GTEアマクラスに関しては、予選でブロンズドライバーを起用しなくてはならないルールに変更される見込みだ。アストンマーチン・レーシングを率いるジョン・ガウは、この変更を歓迎するとコメントしている。
「平均タイムのシステムは機能しているし、それが継続されることになって嬉しいよ。ただ、ドライバーひとりにつき1ラップでも2ラップでも、大きな違いはないと思うけどね」
「ブロンズドライバーの参加義務付けもいいことだ。それは今季導入されてもよかったはずだけど、反対があったからね」
なお、現在の予選では、レースウィークを通してタイヤ本数が管理されているLMP2クラスを除いた各クラスのマシンは、1セットのタイヤで予選とレーススタートに臨む必要がある。ただ、来季からはLMP2クラス以外でも週末を通してのタイヤ本数制限が導入されると見られている。
こうした案に加え、以前議題に上っていたLMP1/2クラスのテスト制限に関しては、12月上旬に開かれるFIAワールド・モータースポーツ・カウンシルで議論される。