シトロエン・レーシングは、2015年のFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)で今季同様の3台体制を維持するとともに、セバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)に、2台のカスタマーCエリーゼを供給すると発表した。
今季の全23レースでトータル17勝をあげ、WTCC初参戦にしてドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを獲得したシトロエンが、来季は5台体制で両チャンピオンシップの防衛に挑むことを宣言した。
彼らは、今季のWTCCチャンピオンに輝いたホセ-マリア・ロペスとランキング2位のイバン・ミューラー、同3位のセバスチャン・ローブを引き続きワークスドライバーとして起用するとともに、ローブが率いるSLRにも2台のシトロエンCエリーゼを供給することを決めた。
「SLRが結成されて以来、チームはGTやスポーツ・プロトタイプ・レーシングの世界で国際的なサーキットにおけるノウハウを沢山得てきた」とローブ。
「この機会を提示された時もそんなに長く考える必要はなかった。FIA WTCCは、チームの開発に新たな舞台となるからね」
「WTCCは新たにTC1が導入されたことで、ますます多くの関心を集めている。そこに、セバスチャン・ローブ・レーシングが参戦することは素晴らしいことだ」
SLRのドライバーはアナウンスされなかったが、シトロエン・レーシング代表のイブ・マトンは、そのうちの一台に、今季複数のラウンドで4台目のCエリーゼを走らせ、ロシアラウンドのレース2では初勝利も挙げた中国人ドライバーのマ・キンファを起用する考えを示唆した。
「ドライバーに関する契約は、今のところチーム次第だが、我々はマ・キンファがシトロエンでWTCCのキャリアを継続できるよう一緒に働いている」とマトン。
「彼のパフォーマンスは、2015年にフルシーズンを戦う価値があることを示した」
またマトンは、SLRに供給するマシンスペックについても言及している。
「2台のマシンは、新たに調整された2014年のシャシーで、我々が来シーズン導入するすべての開発を備えることになるだろう」
来季のSLRは、WTCC以外にもいくつかのスポーツカー・プログラムを継続する意向で、少なくともフランスのポルシェ・カレラカップには参戦するものとみられている。