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スーパーGT第8戦もてぎ:松田次生「ドライバーだけでなく総合力で獲った優勝」

2014年11月16日 22:20  AUTOSPORT web

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14スーパーGT第8戦もてぎ 優勝を果たしチャンピオン獲得を果たしたMOTUL AUTECH GT-Rの鈴木豊監督/ロニー・クインタレッリ/松田次生
スーパーGT第8戦もてぎの決勝レースでGT500クラス優勝を果たし、チャンピオンを獲得したMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生とロニー・クインタレッリが今回のレースと今シーズンを振り返った。

●GT500クラス優勝/チャンピオン獲得:MOTUL AUTECH GT-R
松田次生
 今回は本当に走り始めから流れが良かったですね。昨日はロニー選手がチャンピオンを獲るための第一歩となるポールポジションを決めてくれて、レースのラップにも今回は自信があったので、いちばんの敵はトラブルや色々な不確定要素でした。とにかくそれがないように意識していたのですが、ぶっちぎりという形で優勝することができました。この優勝は、ドライバーだけでなくチームやタイヤメーカーなどの総合力で勝ち獲ったものではないかなと思います。

 長いことスーパーGTを戦っていますが、2000年にデビューして、その後ホンダのNSXで02年は3勝しましたがチャンピオンは獲れませんでした。その後、ニッサンに移籍し、毎年優勝はできてチャンピオン争いに最後まで絡んではいたのですが、それを取りこぼすということもあって、自分はスーパーGTのタイトルに縁がないのかなと本当に苦しい状態が続いていました。

 今年、ニスモに移籍することになりましたが、序盤戦はインパルが強く、僕が移ると勝てないのかな、なんてマイナスなことも考えたりもしました。ただ、その後チームが立てなおしてくれて、オートポリスでロニー選手とニスモを2年ぶりの優勝に導けて、そこから自分たちの流れに乗ることができ、ポイントリーダーになれました。

 ただ、第7戦は予選まではよかったのですが、燃料リストリクターやチャンピオンに向けての重圧などもあり、自分でミスをしてしまったところもありました。タイ戦後から、最終戦で獲りたいという気持ちや、獲れなかったらどうしようっという不安もずっとあり、ずっと肩に重みがありました。ただ、最終戦は本当にタイヤが素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれましたね。

 ニスモにとって6年ぶりのタイトルをロニー選手と奪還することができて、僕らもうれしいですし、チームもがんばってくれました。支えてくれたみんなに感謝したいですね。

ロニー・クインタレッリ
 今日はとにかくクルマがものすごく速くて、タイヤもタレなかった。たまにGT300のマシンを抜くときにピックアップはあったりもしたけどすぐに取れたし、毎周気持よく最後まで全力でプッシュできて、僕の好きな走りができたよ。

 僕のスティントで一番心配だったのは、とにかく36号車の順位だったんだ。タワーで彼らの順位を見て、チャンピオンシップの計算をしたりしてたんだ。僕らがぶっちぎっていても、36号車が2位になったらチャンピオンにはなれなかったからね。レースの後半は、セーフティマージンがあったから、次生が言ったようにトラブルにならないことだけを願っていたけど、最終的には無事に勝つことができた。

 今季に関しては、正直シーズン前のテストで23号車のクルマの仕上がりが良くて、一発の速さにすごく手応えがあったんだ。シーズン中も、予選の結果を振り返るとほとんどいつもトップ3に入っていたし、今年のクルマは間違いなくコンスタントに速かった。

 レースの内容に関しても、タイ以外はほとんど全レースで表彰台を狙える速さもあった。その中でも、トラブルなどで2、3回レースを落として、それで最終戦で逆転をしなくてはチャンピオンを獲れないという状況になったんだ。今回は、とにかく速さでチャンピオンを獲れたと思うよ。

 あと、一年前のもてぎの結果を考えると、ミシュランタイヤの進歩は驚きだね、ものすごく進歩したタイヤをミシュランが開発してくれたんだ。今年のチャンピオンは、タイヤ・ドライバー・チームの総合力で獲れたと思っている。