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スーパーGT第8戦もてぎはMOTUL AUTECH GT-Rが完勝! 逆転で2014年チャンピオンを獲得

2014年11月16日 15:30  AUTOSPORT web

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スーパーGT第8戦もてぎを制し、今季チャンピオンを獲得した松田次生/ロニー・クインタレッリ組MOTUL AUTECH GT-R
スーパーGTの2014年最終戦となる第8戦もてぎは16日、53周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートした松田次生/ロニー・クインタレッリ組MOTUL AUTECH GT-Rが優勝。逆転で2014年のGT500クラスチャンピオンを獲得した。

 いよいよ迎えた2014年のスーパーGT最終戦。タイトル争いに大いに注目が集まるこのレースを見届けようと、快晴の下ツインリンクもてぎに詰めかけた多くのファンが見守る中、13時に栃木県警の白バイ、パトカー2台が先導しパレードラップがスタート。気温16度、路面温度23度という状況でフォーメーションラップがスタートしていった。

 GT500クラスは、ポールポジションのMOTUL AUTECH GT-Rがきっちりとスタートを決め、S Road MOLA GT-Rが2番手に続くが、波乱はその後方で1周目から起きた。4番手スタートで、ランキング首位のPETRONAS TOM'S RC Fと、5番手スタートのカルソニックIMPUL GT-Rが130R出口で接触! カルソニックはS字でコースアウトを喫し、PETRONASはコース上に残ったもののフロントをやや壊し、2周目以降ペースが上がらず。後方からKEIHIN NSX CONCEPT-GTをはじめ、中団グループに詰め寄られる展開となってしまう。

 一方で、トップのMOTUL、S Road、そして3番手のウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTは序盤から後方に大きなマージンを築く。4番手集団はその後も波乱含みで、KEIHINが8周目にPETRONASをパスするも、直後にKEIHINはトラブルが発生。ピットに入ってしまう。

 その集団の中で、グイグイとポジションを上げてきたのは、PETRONASのチームメイトであるKeePer TOM'S RC F。タイトルの可能性を残すアンドレア・カルダレッリがアグレッシブな追い抜きをみせ、11周目にはPETRONASの背後の5番手へ。13周目にKeePerはPETRONASとのトムス勢同士のバトルを制し、4番手に浮上していった。

 53周の決勝レースで、注目されたのはピット作業。ドライバー交代は当然全車が行わなければならないが、タイヤ無交換という作戦を採りピット作業時間を縮めるのではないかという推測があったからだ。しかし、ポジションを上げ最初にピットに向かったKeePer TOM'S RC Fは4本交換。その後も序盤の上位陣はいずれも4本交換を行っていった。

 しかし、レース中盤になると上位陣にトラブルが。2番手を争っていたS Road MOLA GT-Rは黄旗中の追越があったとして、10秒のペナルティストップをとられてしまう。また、3番手を走っていたウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTも、ピットイン時の再始動でストールを喫しタイムロスしてしまった。

 一方でトップのMOTULは大きなマージンを築いていたこともあり、29周を終えピットに向かうとロニー・クインタレッリから松田次生に交代。トップをままコースに戻っていく。2~3番手がトラブルに見舞われたことでポジションを上げてきたのは、早めにピットインを行ったKeePer。そして関口雄飛から脇阪寿一に交代し、タイヤ無交換作戦を敢行したWedsSport ADVAN RC Fが表彰台圏内につけていった。

 これでKeePerにも逆転チャンピオンの可能性が浮上し始めたが、MOTULが首位のままならばチャンピオンはMOTULのもの。息詰まる終盤戦を迎えたが、その背後で激しい表彰台圏内の戦いを展開したのは、寿一のWedsSport ADVAN RC Fとミハエル・クルムのD'station ADVAN GT-R、そして伊沢拓也のウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT。ベテランの技を駆使した見応えある大バトルを3台で展開した。

 トップのMOTULは、そんな争いを後目に完璧なレースで最後まで首位を守り、そのままチェッカー! 見事大逆転で新規定初年度となる2014年のチャンピオンを松田次生/ロニー・クインタレッリが獲得した。松田次生は悲願のGT500初チャンピオンで、マシンをおり思わず涙。クインタレッリは、スーパーGT歴代タイとなる3回目の王座獲得。ニスモのドライバーズチャンピオン獲得は2008年以来となった。

 2位はKeePer TOM'S RC Fとなったが、チャンピオンには届かず伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組はランキング2位という結果となった。3位は、3台のバトルを制したウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが獲得。伊沢拓也は代役参戦の仕事をきっちりとやってのけ、3メーカーが表彰台を分け合う結果となった。D'stationが4位、5位はペナルティから追い上げたS Roadという結果に。タイヤ無交換作戦を敢行したWedsSportは6位でチェッカーを受けた。