スーパーGTの2014年最終戦となる第8戦もてぎは16日、53周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたGAINER DIXCEL SLSが優勝を飾るも、3番手スタートのグッドスマイル 初音ミク Z4が3位表彰台を獲得。同ポイントながら、谷口信輝/片岡龍也組がチャンピオンを獲得した。
いよいよ迎えた2014年のスーパーGT最終戦。タイトル争いに大いに注目が集まるこのレースを見届けようと、快晴の下ツインリンクもてぎに詰めかけた多くのファンが見守る中、13時に栃木県警の白バイ、パトカー2台が先導しパレードラップがスタート。気温16度、路面温度23度という状況でフォーメーションラップがスタートしていった。
GT300クラスは、ポールポジションスタートのGAINER DIXCEL SLSがホールショット。OGT Panasonic PRIUSが続くが、まだタイヤが冷えているであろう1周目の3コーナーで、ランキング首位の片岡龍也駆るグッドスマイル 初音ミク Z4がプリウスのインへ。タイトルを確かなものとするべく、2番手に浮上していく。ただプリウスはペースが速く、ビヨン・ビルドハイムのGAINERの後方で初音ミクZ4、プリウスのバトルが展開された。
チャンピオンを争うGAINER、そして初音ミクZ4が上位を争う中、ランキング3位のStudie BMW Z4は序盤中団での戦いを強いられる。しかし、いち早く14周を終えるとピットへ。荒聖治からヨルグ・ミューラーに交代し、タイヤ無交換作戦で挽回を狙っていった。
一方、後方からグイグイと順位を上げてきたのは、山内英輝駆る10号車GAINER Rn-SPORTS SLS。首位のGAINER DIXCEL SLSと同じパッケージをもつ10号車は、序盤に早くも5番手へ。僚友11号車の王座獲得をサポートするべく順位を上げていく。素晴らしいペースを披露した山内は、24周目には初音ミクZ4をもパス。さらに、山内同様素晴らしいペースを披露したリチャード・ライアン駆るAudi R8 LMS ultraも初音ミクZ4をかわしていった。
ポジションを落としたグッドスマイル 初音ミク Z4は、26周を終えるとピットに戻り、片岡龍也から谷口信輝に交代。一方、大きなマージンを築いたGAINER DIXCEL SLSは、28周を終えビルドハイムから平中克幸へ。これでGAINERが首位を守り、一方の初音ミクZ4はチャンピオンの条件である3位以上が必要に。速さをみせるGAINERの10号車、アウディらの動向に注目が集まった。
しかし全車がピット作業を終えると、GAINERの11号車が首位、プリウスが2番手に。初音ミクZ4が3番手という順位となる。ただ、初音ミクZ4の背後につけるAudi R8 LMS ultraがペースが速く、さらにその後方にはGAINERの10号車が。谷口にとって、チャンピオンの条件である3位を守る戦いがチェッカーに向けてスタートしていった。
トップのGAINER DIXCEL SLSが完璧なレース運びで首位を守る一方、谷口駆る初音ミクZ4の背後には、藤井誠暢駆るAudi R8 LMS ultraがヒタヒタと接近する。チャンピオン争いを左右する3位争いにサーキット中が注目した。
しかし、GAINER DIXCEL SLSが優勝を飾りOGT Panasonic PRIUSが2位でチェッカーを受けた背後で、3位を守り切ったのはグッドスマイル 初音ミク Z4! GAINER DIXCEL SLSの平中克幸/ビルドハイム組と谷口信輝/片岡龍也組が78点で同ポイントとなったが、優勝回数の差で谷口/片岡組がチャンピオンに。ふたりはともに2回目のチャンピオンで、GOODSMILE RACINGにとっては2011年以来の王座となった。Studie BMW Z4は最終的に7位でチェッカーを受けている。