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FIA、2015年のドライバーカテゴリー分け発表。WEC、ブランパン等複数カテゴリーで適用

2014年11月11日 22:40  AUTOSPORT web

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ブランパンGTスパ24時間に参戦したドライバーたち
FIA国際自動車連盟は、2015年に向けてWEC世界耐久選手権、ブランパンGTシリーズをはじめとしたGT3レースで適用されていたドライバーのカテゴリー分けを統一し、2015年に向けて統一したドライバーカテゴライゼーションシステムを起用すると明らかにした。

 近年、WECやブランパンGTシリーズ等のスポーツカーレースでは、参戦するドライバーの実績や年齢によってドライバーのカテゴリー分けが行われ、アマチュア向けのクラス(WECのLMP2やLM-GTEアマ、ブランパンのプロ-アマカップ等)ではプロの参加が制限され、必ずアマチュアと組まなければならない。

 その際に用いられるのがこのドライバーのカテゴリーで、WECやブランパンGTではプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズと4カテゴリーに分けられていたが、それぞれの規定には細かな違いがあり、FIAにより2015年に向け統一したカテゴリー分けが用いられることになっていた。

 発表された15年に向けたドライバーのカテゴリー分けの条件は、大筋で以下のとおりだ。

●プラチナ
・F1のスーパーライセンスを持っている
・ル・マン24時間のプロカテゴリー(LMP1/LM-GTEプロ)で勝った経験がある
・WECのプロカテゴリーで勝った経験がある
・ワークスドライバーで自動車メーカーから給料が支払われ、相応の結果を残している
・国際F3000、CART/チャンプカー、インディカー、GP2、すべてのFIA世界選手権、グランダムのDPで年間トップ5の成績を獲った
・FIA F3/イギリスF3/ユーロF3(11年まで)、もしくはメジャーなシングルシーターレースで年間トップ3に入った(F2、ワールドシリーズ・バイ・ニッサン、Fルノー3.5等)
・ポルシェ・スーパーカップでチャンピオンを獲得した
・アメリカン・ル・マン・シリーズのP1/GTのチャンピオンを獲った
・上記の条件を満たさなくても、FIAによりプラチナと認定されることがある

●ゴールド
・プラチナの条件を満たさないドライバー
・FIAが定める第2カテゴリーのシングルシーターレース(A1GP、GP3、ルノーV6、スーパーリーグ、ユーロカップFR2.0、インディライツ)で年間トップ3に入った
・国内のシングルシーターレース(F3、FR2.0、アトランティック、ユーロV8シリーズ)で年間トップ3に入った
・DTM、BTCC、スーパーGT、ポルシェスーパーカップで年間トップ3に入るか、国内ポルシェカレラカップでチャンピオンを獲得した
・主要なGTレース(FIA GT、ブランパンGT、FIA-GT1、FIA-GT3、ADAC GTマスターズ、イギリスGT)か、スポーツカーレースのGTカテゴリー(ILMC、ALMS、ELMS)で勝利した
・上記の条件を満たさなくても、FIAによりゴールドと認定されることがある

●シルバー
・30歳以下でプラチナ、ゴールドの条件を満たさないドライバー
・国内選手権、もしくはインターナショナルシリーズで優勝経験がある
・プロ以外のドライバーのためのシリーズ(フェラーリ・チャレンジ、マセラティ・トロフィー、ランボルギーニ・スーパートロフェオ、ポルシェGT3カップチャレンジ等)、自動車メーカーが運営するワンメイクシングルシーターレースで優勝した経験がある
・上記の条件を満たさなくても、FIAによりシルバーと認定されることがある

●ブロンズ
・30歳以上の時に初めてライセンスを発給され、シングルシーターレースの経験がないか、少ないドライバー
・以前にシルバーとカテゴライズされていても、レースでタイトル、ポールポジション、優勝の経験が30歳以上でない
・30歳以前で国際ライセンスを持っていても、1年以上か、年間5戦以上戦っていない

 また、50歳以上のドライバーはひとつ下のカテゴリーに、55歳以上のドライバーはふたつ下のカテゴリーに分類されるほか、60歳以上のドライバーはすべてブロンズとなるなど、年齢によってさまざまな条件が付与されている。また、ドライバーはカテゴリー分けに不満がある場合、FIAに不服を申し立てることができる。

 なお、今回合計1500名以上分の2015年ドライバーカテゴリー一覧がFIAから発表されている。過去にWECや関連するスポーツカーレース、ブランパンGT等に出場した日本人ドライバーやスーパーGTで活躍する外国人ドライバーの名が掲載されており、抜き出して記載したので、参照してみてほしい。