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NASCARフェニックス:ケビン・ハービックが勝利。3陣営の4人がチャンピオンの権利残し最終戦へ

2014年11月11日 18:40  AUTOSPORT web

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フェニックス戦を制したケビン・ハービック(シボレーSS)。ハービックにとっては、過去5回のフェニックス戦の中で4勝目と、その相性の良さを改めて証明する形に。
NASCARスプリントカップ・シリーズは9日、フェニックス・インターナショナル・レースウェイ(1マイルオーバル)で第35戦の決勝レースが行われ、ケビン・ハービック(シボレーSS)が優勝。ハービックに加えて、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)、ライアン・ニューマン(シボレーSS)、ジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)の4人が“チェイス”最終ラウンドへの進出を決めた。

 7日に行われた予選では、ハムリンが今季3度目となるポールポジションを獲得。ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)が2番手となり、3番手にハービックがつけた。

 迎えた312周の決勝レースでは、3番手からスタートしたハービックが264周をリード。12回のイエローコーションに加え、短時間ながら赤旗中断もあったこのレースだったが、ペースを乱されることなく最後まで速さを見せて今季4勝目を飾った。2位にジェフ・ゴードン(シボレーSS)、3位にマット・ケンゼス(トヨタ・カムリ)が入った。

 ハービックが優勝でチェイス最終ラウンド進出を決めた一方、残る3人にとっては厳しい展開をサバイブする形に。ポールポジションからスタートしたハムリンは、序盤に右リヤタイヤのパンクに見舞われて大きく後退。一時はラップダウンとなるが、イエローコーションの際に周回遅れの中でトップのドライバーがラップバックを果たせる“ラッキードッグ”を獲得して遅れを取り戻すと、最後は5位まで追い上げてフィニッシュ。ポイントランキングでも首位に浮上してチェイス最終ラウンドへの切符を手にした。

 またロガーノは、レース123周目に行ったピットストップの際に、給油ホースが外れていない状態のままピットを離れ、これによるペナルティを受けてこちらもラップダウンを喫する。ただ、ハムリン同様にラッキードッグを活用してラップバックを果たし、最終的には6位に。そしてニューマンは、最終周にカイル・ラーソン(シボレーSS)と接触しながらのオーバーテイクを見せて11位フィニッシュ。これによりジェフ・ゴードン(シボレーSS)のポイントを上回り、チェイスでの生き残りを果たすこととなった。一方、ケゼロウスキー、ゴードン、ケンゼス、カール・エドワーズ(シボレーSS)は、ここでチェイス争いから脱落している。

 ハムリン、ロガーノ、ニューマン、ハービックの4人は、最終戦に向けて全員揃ってポイントが5000ポイントにリセット。これにより最終戦で4人の中の最上位を獲得したドライバーが今季チャンピオンに輝くこととなる。NASCARスプリントカップ・シリーズの今季最終戦は、ホームステッドで16日に決勝レースが行われる。

 なお、同じくフェニックスで8日に決勝レースが行われたNASCARネイションワイド・シリーズでは、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)が200周中187周をリードしたものの、ファイナルラップでケゼロウスキー(フォード・マスタング)が首位を奪ってそのままトップでチェッカー。3位にはエリオット・サドラー(トヨタ・カムリ)が入り、シリーズ最年少となる18歳での戴冠を果たしている。

 7日には、NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第21戦の決勝がフェニックスで開催。エリック・ジョーンズ(トヨタ・タンドラ)が優勝を果たしたこのレースでは、ウィン・トロン・レーシングからトヨタ・タンドラを駆る形で尾形明紀がトラック・シリーズへのデビューを果たし、序盤に駆動系のトラブルに見舞われながらも29位で完走を果たしている。