全日本選手権スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿の決勝レース2で表彰台を獲得したドライバーたちが、今日のレース2を振り返った。チャンピオンを獲得した中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)は、「自分の力でチャンピオンを獲得できたのは良かった」と語った。
●中嶋一貴(PETRONAS TOM'S):決勝レース2 優勝/2014年ドライバーズチャンピオン
「え~、日本酒をかけられすぎてちょっと酔っ払ってます(笑)。レース2に関して言えばポールからのスタートということで、スタートさえ決められれば主導権を握れると思っていました。ウォームアップはペースもあまり良くなく、フィーリングもあまり良くなかったので多少心配はありましたが、スタートを決めた後はクルマは100%完璧ではなかったものの、その後徐々に後ろを離すことができました。完璧なレースをすることができたと思います。
本当は朝のレース1で決められれば午後は楽に過ごせるかな……と思いましたが、残念ながらそこまで楽はさせてもらえず、レース2の28周も含めて長かったです。なんとか耐えてこういう形でタイトルを決めることができたので良かったです。
タイトルは一昨年も鈴鹿で決めましたが、2回目とは言えプレッシャーはかかるもので、昨日、今日とずっと重いものを感じていました。前回のタイトルの時はまわりのトラブル等に助けられた部分もあったので、今回は自分の力でチャンピオンを獲得できたのは良かったと思います。
さっきアンドレやロイックとも話していましたが、シーズンを通して言うとまだまだ満足できない部分もあったので、来年はもっと改善していきつつ、ここ鈴鹿での強さをしっかりとキープして、またチャンピオンを獲りたいです」
●アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S):決勝レース2 2位
「レース自体は難しいものだったと思う。その中での2位という結果は悪くないと思うよ。3番手スタートからだったから、ある程度満足はしているよ。ずっとオーバーステアがひどくて、4周目くらいからかなり厳しい状態で走っていた。ロイックが近づいてくるプレッシャーを感じながら、ずっとオーバーステアと格闘するレースになった。だから2位というリザルトは嬉しいし、チームにとっては素晴らしい結果になったと思う。
今シーズンを振り返ってみるとランキング3位という結果だったけど、もちろんチャンピオンを獲るために参戦しているので、この結果はちょっと残念だよ。マシンはとても良くてスピードがあったけど、時に安定感に欠けることがあったね。
例えば開幕戦ではタイヤの問題で勝つことができなかったし、スパでのF1参戦のために欠場することもあった。そのあたりが最終的な結果には響いたと思う。でも、今から振り返ってみると……と考えても仕方がないことなので、成し遂げた結果に満足しているんだ。
何よりチームがチャンピオンを獲得できたことが嬉しいし、カズキは本当に素晴らしい1年を送ったと思うよ。特に今週末の彼はパーフェクトだった。シーズン全体でみると僕の方が良かったかもしれないけど(笑)、“タチ・ファミリー”の1年で終えることができて嬉しく思うよ」
●ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO):決勝レース1 11位/レース2 3位
「レース2はそれほど悪くなかったと思う。両レースともスタートがちょっと良くなかったけど、レース2ではペナルティをもらわなくて良かったね(笑)。クルマは苦しい部分もあったけど、できる限りアンドレに近づくようにしていったんだ。
ただ、アンドレもカズキもミスをしないドライバーだから、彼らを攻略することは難しかった。特に130Rではすごく速くて、そこで仕掛けようとしてもオーバーテイクは不可能だった。とは言え、シーズンの最終戦をポディウムで終えることができて幸せに思うよ。
今年は特に浮き沈みが多い1年で、ル・マンのクラッシュの影響で1戦欠場せざるを得なかったし、オートポリスでは1周目のアクシデントで無得点に終わってしまった。そんな中で最終戦で表彰台に来られたからね。
クルマの調子はずっと良かったけど、今季のトムスは本当に素晴らしいパフォーマンスをみせたと思うよ。以前よりも今季は完璧なクルマだったと思うし、ドライバーたちのパフォーマンスも素晴らしかった。チームにはおめでとうと言いたい。
僕たちも来季は負けないようにしたいし、来年は休まず参戦できるようにしたいね(笑)。とにかく今年のクルマはすごく楽しくて、ダラーラ、トヨタが素晴らしいクルマを用意してくれたと思う。彼らにも感謝したいよ」