楽天イーグルスの「デーブ」こと大久保博元監督が、また怪気炎をあげている。フィギュアスケートの羽生結弦選手が、練習中に10針を縫うケガをしながら試合に強行出場し、2位となったことについて、スポーツ各紙の取材陣を前に賞賛したという。
「新聞で見たよ。すごかったらしいね。あんな悲愴感漂う表情だったのに、さすがだね。見習わないといけないよ」(ニッカン)
「闘志が凄い。あれが勝負できる男の姿」(スポニチ)
ファンは悲鳴「みんな逃げてー」
デーブ監督は10月の監督就任後、秋季キャンプの「無休」を打ち出し、年長者に対して「直立不動のあいさつ」を求めるなど、そのスパルタ方針が話題になっていた。
その様子をキャリコネニュースが報じると、ニコニコニュースやBLOGOSなどで多くのコメントが寄せられたが、その多くはデーブ氏の方針に呆れ、選手の故障を懸念する声だ。
「休日で緊張の糸がとか、気が緩んでケガとか、学生の部活かww毎日無茶できる年でもないだろうに何考えてるんだ?」
「日本って競技に関わらずこういう監督好きですよね…」
確かにプロ野球界では、「ケガをしても休まないこと」がよしとされている。2004年に阪神の金本知憲外野手が、死球で左手首を骨折しながら2安打を放ちフルイニング出場を継続した際には、大きな賞賛を浴びた。広島の衣笠祥雄選手も左肩甲骨骨折などのケガをおして出場を続け、連続試合出場日本記録を達成後に国民栄誉賞を受賞している。
ただし、デーブ監督自身は現役時代、空振り後に転倒して足首を骨折したことが原因となり、28歳での現役引退を余儀なくされている。一時の美談のために選手生命を縮めれば本末転倒だ。ツイッターには、楽天選手の故障を懸念する声があがっている。
「一番影響受けちゃダメな奴が影響受けちゃってんじゃねーかww」
「流石やなデーブ…」「ここまで期待通りだと逆にワクワクしてくる」
「予想通り過ぎてドン引き」「みんな逃げてー」
「頭がいいから」記者にサービスしちゃうのか?
その一方で、キャリコネニュースの記事には、デーブ監督を擁護するコメントも存在する。「プロでしょ? すべては結果見てから」と数字さえ残せば良い、という意見が多い。
また、デーブ監督と一緒に働いたことがあるという読者からは、「(彼は)頭が良いので、取材者が記事にしやすいような言葉をあえて話すことが多々あります」としたうえで、
「プロ野球選手の厳しさを誰よりも知っているデーブさんだから、自分が監督と言う立場で預かった選手は全員が幸せになって欲しいと考えているのは間違いありません」
「横暴だと報道されてむしろデーブさんは喜んでいるかもしれません。何故なら、今後成績が仮に思ったように良くならなかったとしても、全部自分のせいにできるから。つまり選手は守れると思っているのではないかな」
などのコメントも寄せられていた。
また、「無休」が話題になった後、秋季キャンプのスケジュールが見直しされ、10日時点では、5日、10日、14日のスケジュールが「OFF」に変更になっている。ただし10日のOFFは、朝9時に「美観地区清掃!!」の招集が掛かっており、選手たちはチームから解放されたわけではないようだ。
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