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SRO、来季ヨーロッパで富裕層向けのGT3レースを創設へ。60歳以上向けカテゴリーも

2014年11月08日 22:50  AUTOSPORT web

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ここ数年、ブランパンGTシリーズは多くのメーカーや強豪の参戦でプロ化していた。
ヨーロッパで開催されているGT3カーのカテゴリー、ブランパンGTシリーズをプロモートしているSROモータースポーツ・グループは、来季『GTスポーツクラブ』という新カテゴリーを創設すると発表した。

 GT3カテゴリーを生み出し、ブランパンGTをはじめ複数のカテゴリーをプロモートしているステファン・ラテル率いるSROが新たに創設することになった『GTスポーツクラブ』は、2015年に全4戦で開催されるシリーズ。GT3カーが使用されるが、その性質は富裕層向けと言っていい性質をもっている。

 この新シリーズは、SROのドライバーカテゴリーで言うアマチュアであるブロンズカテゴリーのドライバーしか出場することができない。プロであるプラチナやゴールドのドライバーは出場不可。「日射しにあふれ、リラックスした雰囲気ながら、プロフェッショナルがオーガナイズする、ブロンズドライバーが紳士的に戦う空間」とSROはこのカテゴリーを現す。

 シリーズはFIAによって認可され、ベルギーのRACBによってホモロゲートされたGT3カーとG3カーによって争われる。年式落ちのGT3カーも参加可能で、SROのバランス・オブ・パフォーマンスにより性能を均衡化。ドライバーは1台につきひとりで、フリー走行、予選を経て25分の予選レース、40分の決勝レースが行われる。

 すべてのセッションは特定のイベントをのぞき、「ランチタイムからランチタイムまで」の24時間のうちにこなされるため、ブロンズドライバーに多い経営者等の富裕層が忙しい時間を割き参戦することができるという。

 また、シリーズの中には『アイアンカップ』というカテゴリーが設けられる。これはブロンズドライバーの中でも、60歳以上のドライバーを対象にしたもの。ポイントは他のGTスポーツクラブ全体と分けられることになる。

 さらにGTスポーツクラブでは、サーキット外のサービスも充実させ、ケータリングサービスや空港からの移動、ホテルの予約等、高度なVIPサービスを提供するという。

「ブランパンGTシリーズが確実にプロフェッショナル化し、SROは年々経験を重ねたジェントルマンドライバーしかシリーズに参戦し、活躍できないようになっていることに気付いたんだ」とラテルは語る。

「長年GTレースを戦った価値あるクライアントだった一部の他のドライバーは、我々がプロモートするレースや、他のGTシリーズで競争を楽しめていないと感じている。だから彼らに、日光が注ぐ美しいサーキットで彼らのためのレースを用意したんだ。タイムテーブルも、多忙な彼らに合わせるようにした」

 シリーズは来季、バルセロナ、ポールリカール、アルガルベ、ミサノで争われる予定で、バルセロナ以外はブランパンGTと併催となる。