2003年からアメリカに渡り、NASCARのステップアップシステムであるラダーシステムの下、K&Nプロシリーズ・イーストで戦ってきた日本人ドライバーの尾形明紀が、11月7日にフェニックスで開催されるNASCARキャンピングワールド・トラックシリーズにデビューすることになった。
尾形はモトクロスからモータースポーツの世界に入り、ツインリンクもてぎで開催されていたミジェットカーからアメリカンレースに入った。その後2003年にアメリカに渡り、多くのトップドライバーを輩出したNASCARラダーシステムを使いウィレン・オールアメリカン・シリーズなど多くのシリーズに参加。日本人として初めてアメリカ人と同じステップで、最高峰であるNASCARスプリントカップ・シリーズ参戦を目指していた。
その後、K&Nプロシリーズ・イーストに2012年から参戦していた尾形は着実に実績を積み、ついにNASCAR三大シリーズのひとつであるキャンピングワールド・トラックシリーズの参戦ライセンスを取得。11月7日にフェニックスで開催されるレースから、トヨタ・タンドラで参戦することになった。
キャンピングワールド・トラックシリーズは、NASCAR界において最高峰のスプリントカップ、その下位にあたるネイションワイド・シリーズとともに三大カップ戦と呼ばれているシリーズ。所属するチームは2012年からトラックシリーズに参戦しているウィン・トロン・レーシングで、マシンはK&Nプロシリーズでのトヨタ・カムリに続き、トヨタ・タンドラを使用。カラーリングも同様に、スーパーGT同様のENEOSカラーとなる。
「2012年からの3年間、K&Nプロシリーズでは小さなレース場から大きなレース場まで様々なレイアウトでのレース経験を積み、オーバルレースをさらに自分のものにすることができました。フェニックスでトラックシリーズにデビューできることはとても楽しみです」と尾形。
「またこの機会を与えてくれたJX日鉱日石エネルギー株式会社様、これまで応援してくれた皆さんには大変感謝しています」
今季NASCARスプリントカップでは日系アメリカ人のカイル・ラーソンが活躍しており、尾形のトラックシリーズデビューでますます日本からNASCARへの注目度は上がりそうだ。