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WEC第7戦:上海戦もトヨタ完勝。2戦連続のワン・ツー飾る

2014年11月03日 16:00  AUTOSPORT web

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2戦連続のワン・ツー・フィニッシュとなったトヨタ。今回も8号車TS040ハイブリッドが圧倒的なハイペースで優勝を飾った。
WEC世界耐久選手権第7戦上海は2日、6時間の決勝レースが行われ、アンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミ組の8号車トヨタTS040ハイブリッドが優勝。2位には7号車TS040ハイブリッドが続き、トヨタ勢が前戦富士に続きワン・ツー・フィニッシュを飾ることとなった。

 いよいよ終盤の“3連戦”に突入した今シーズンのWEC。1日に行われた上海戦の予選では、14号車ポルシェ919ハイブリッドと8号車トヨタが4ラップ平均で同タイムという接戦を繰り広げるも、先にベストタイムをマークしていた14号車がポールポジションを獲得。8号車トヨタがフロントロウに並ぶ形となった。

 2日の現地時間11時より始まった6時間の決勝レースでは、PPの14号車ポルシェが危なげなくホールショット。LMP1-Hクラスはグリッド通りに続いていくが、直後の1周目に、燃料ポンプのトラブルによりスローダウンしていたKCMGの47号車オレカ03R・ニッサンに、51号車フェラーリ458イタリアが追突する形で激しくクラッシュ。47号車は大破するとともに51号車もダメージを負い双方ともリタイアとなる。また、これによりセーフティカーが導入されることとなった。

 トヨタの2台は、レース終盤に予定していた給油を前倒しにする形でこの間にピットへ。8号車は給油トラブルにより2度のストップを行うも、周回遅れにはならずに隊列の後方へつけた。

 その後、20分間ほどのセーフティカーランを終えると、14号車ポルシェを先頭に、20号車ポルシェ、1号車、2号車のアウディ勢と続いてレース再開となるが、すぐに20号車ポルシェが僚友をパスして首位を奪う。

 一方、8号車トヨタは、開始から1時間が経過したタイミングでアウディの2台を料理し3番手に。続いて14号車ポルシェも捉えて2番手まで浮上し、20号車がピットへ向かったことで首位に立つ。加えて、20号車はピットアウト後に左リヤタイヤにトラブルが発生し再びピットへ。上位争いからは後退してしまう。

 その後も8号車トヨタはハイペースで走行し、2番手には7号車が続くワン・ツー体制に。トヨタ優勢の展開でレースは進んでいく。アレックス・ブルツによると7号車はトラブルを抱え100%のパワーを発揮できなかったとのことで、首位とは徐々に間隔が開いていく形となるが、それでもライバル陣営は寄せ付けない。

 最終的に8号車トヨタは、僚友の7号車以外の全てのマシンをラップダウンし、188周を走破してトップでチェッカー。1分12秒差で7号車が2位に入り、トヨタが圧倒的な速さを見せて2戦連続のワン・ツーを飾った。14号車ポルシェは3位に入り初の表彰台を獲得、2号車アウディは僚友の1号車が終盤にピットへ向かった際に先行して4位。5位に1号車アウディ、そして6位に20号車ポルシェとなった。

 LMP1-Lクラスでは、12号車レベリオンR-One・トヨタが大きなトラブルなく走りきり、今季5度目のクラス優勝。13号車レベリオンが2位、そして富士での炎上から短い期間で修復された9号車ロータスCLM P1/01・AERも完走を果たし3位となっている。

 LMP2クラスでは、KCMGの47号車オレカがスタート直後にクラッシュしリタイアを余儀なくされたことで、G-ドライブ・レーシングの26号車リジェJS P2・ニッサンがSC後のリスタートからレースを支配。最後は2位以下のマシンに2ラップ以上の差をつけての圧倒的な差で優勝を飾った、2位には、第5戦オースティンに続き、今回は2台体制でスポット参戦を果たしたエクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)の30号車HPD ARX 03b・ホンダ、そして3位にクラスランキングで首位につけるSMPレーシングの27号車オレカ03R・ニッサンが入っている。

 LM-GTEプロクラスでは、クラスポールの97号車アストンマーチン・バンテージV8が序盤からレースをリード。その後方に92号車、91号車のポルシェ911 RSR勢が続いていく展開となる。しかし、残り1時間30分というところで、首位の97号車がエンジンブローに見舞われ、大きく白煙を上げながらストップ。これにより92号車が首位を奪取し、最後までポジションを守ってクラス優勝。2位には91号車が入りポルシェ勢のワン・ツー・フィニッシュとなった。3位にはAFコルセの71号車フェラーリが入っている。

 LM-GTEアマクラスでは、98号車と95号車のアストンマーチン・レーシング勢が僅差のマッチレースを展開。チームメイト同士のバトルを制した98号車が優勝を飾り、95号車が2位のワン・ツーに。3位に8スター・モータースポーツの90号車フェラーリが入った。

 WEC第8戦は、2週間後の11月15日に、バーレーン・インターナショナル・サーキットで6時間の決勝レースが行われる。