WEC世界耐久選手権は31日、上海インターナショナル・サーキットで第7戦が幕を開けた。雨絡みの天候のもと2度のフリー走行が行われた初日は、両セッションともにアンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミ組の8号車トヨタTS040ハイブリッドがトップタイムをマーク。2番手には7号車が続き、トヨタ勢がワン・ツーで初日を終えている。
当初は29台がエントリーしていたこの上海戦だったが、LM-GTEアマクラスのフェラーリ2台が参戦を取りやめたことで27台が走行に臨んだ。現地時間10時45分より始まった90分のFP1は、夜間の降雨によりウエット路面の中でスタートしたものの、セッションが進むにつれてコンディションが回復。今回もデイビッドソンとブエミのふたりでドライブする形となった8号車は、ブエミが1分49秒833のタイムをマークしてこのセッションのトップにつけた。
2番手には7号車トヨタがつけ、2号車、1号車の順でアウディR18 e-トロン・クワトロ勢3~4番手に。20号車、14号車のポルシェ919ハイブリッド勢が5~6番手に並び、LMP1-Hの3陣営がくっきりと分かれる形となった。
続いて現地時間15時30分から行われたFP2では、開始直後こそドライコンディションだったものの、20分ほど経過したところで雨が降り始め、1時間が経過する頃にはかなりの雨量に。これにより、セッションは17分を残して赤旗終了となった。
このFP2では、降雨前に1分49秒134のタイムをマークした8号車トヨタが再びトップに。2番手にも同じく7号車トヨタが続き、3番手以下に2号車アウディ、1号車アウディ、20号車ポルシェ、14号車ポルシェと6番手まで続き、LMP1-Hクラスは各マシンが両セッションともに同じポジションで初日を終えるという珍しい結果となった。
ハイブリッド非搭載のLMP1-Lクラスでは、FP1/FP2ともに12号車レベリオンR-One・トヨタがトップタイムをマーク。前戦富士のレース終盤に火災に見舞われた9号車ロータスCLM P1/01・AERも無事参戦を果たし、周回を重ねた。
LMP2クラスでも、G-ドライブ・レーシングの26号車リジェJS P2・ニッサンがふたつのセッションでともにトップタイムをマーク。同じく両セッションの2番手にはスポット参戦をしているエクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)の30号車HPD ARX-03b・ホンダがつけた。一日を通しての3番手にKCMGの47号車オレカ03R・ニッサン、4番手にはESMの31号車HPDが続いた。
LM-GTEプロクラスでは、FP1ではAFコルセの51号車フェラーリ458イタリア、FP2ではアストンマーチン・レーシングの97号車アストンマーチン・バンテージV8がトップタイムをマーク。ただし、両セッションともに、総合順位的にはアマクラスのマシンがLM-GTE勢の首位につける形となっている。
FP1ではAMRの98号車アストンマーチンがプロクラス首位の51号車フェラーリを上回り、FP2では8スター・モータースポーツの90号車フェラーリが首位、2番手にはプロスピード・コンペティションの75号車ポルシェ911 RSRが続き、プロクラス首位の97号車アストンマーチンのタイムを上回っている。
WEC第7戦上海は、11月1日にFP3と予選、そして2日に6時間の決勝レースが行われる。