『田中忠三郎が伝える精神~東北の民俗衣コレクションと現代美術~』展が、11月1日から青森・十和田市現代美術館で開催される。
2013年に逝去した田中忠三郎は、青森出身の民俗学者・民俗民具研究家・著述家。2万点を超える民具、衣服や、1万点を超える古書・近世文書のコレクションで知られ、特に民具のコレクションは、柳宗悦、青山二郎、白洲正子らの流れを汲む「用の美」を体現するものとして、寺山修司、黒澤明、都築響一らが作品制作のために借り受けたという。
同展では、過酷な自然を生き抜くために、古来の人々が身近な素材を用いて作り上げた道具の調査研究を行ってきた田中が、生涯をかけて収集した民具や衣類を展示。さらに、田中の活動やコレクションに影響受け、独自の視点で素材と向き合う現代の作家たちによる作品や、「縫う」「刺す」「繋ぐ」といった行為をテーマにした作品も紹介する。参加作家は、田中に加え、天羽やよい、泉山朗土、平田哲朗、伏木庸平、村山留里子、山下陽光、writtenafterwardsの8組。
会期中は参加作家によるトークや、南部菱刺し、津軽こぎん刺しを体験できるワークショップなどの関連イベントも開催される。詳しくはオフィシャルサイトをチェックしよう。